沖縄に関わる論点にクリアに回答されています。
この方が選挙で敗れたのは沖縄にとり損失でしたね。
「沖縄独立論なんて笑い話、酒飲み話。なのに、最近は大まじめに言う人が…」2015.10.22 20:39更新 産経ニュース
沖縄県の仲井真弘多前知事は22日夕、ニッポン放送のラジオ番組「ザ・ボイス そこまで言うか!」に出演した。仲井真氏は独立総合研究所社長、青山繁晴氏らの質問に応じる形で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、政府と対決姿勢を強める翁長雄志知事を厳しく批判した。概要は以下の通り。
--翁長知事が辺野古の埋め立て承認を取り消した
「とんでもない話だ。日本中で埋め立ては行われてきた。埋め立ての法律は内容的にはかちっとして、プロセスもしっかりしている。やり方もみんな慣れている。われわれも1年弱かけて、環境、土木など県庁の担当組織が一生懸命仕事して、大勢でかちっとしたのを作った。瑕疵(かし)なんかあろうはずがない」
「今回の場合は、沖縄県防衛局、つまり防衛省が埋め立ての申請をしてきたのを受け付け、条件に合うかどうかをみて審査した。法律の中に項目があって、これに合っているか合ってないかをチェックした。質問もやりとりもけっこう(県と防衛局で)いったりきたりした。全く予断を入れず、法律の目的にそっているかそってないか、オープンでやった。マルならマル、バツならバツと。徹底したオープン主義で、きちんと詰めてこの結果を出した。その結果がマルだったということだ」
「私もそうだが、沖縄県民は基本的に、普天間飛行場の移設については、望むらくは県外がいいという思いは常にある。しかし県外だけでは現実的に時間もかかるし無理だとなれば、県内もやむを得ない。私は自分の(知事選の)公約でも、県外を一生懸命やるけれども、県内も否定しなかった。そういうことでいろいろ考えた結果、県内やむなしという結論だ。法律上もそういう方向が出た。私は自信をもって、信念をもって承認したつもりだ」
「(米軍の)ヘリが学校(沖縄国際大学)に落ちたことがあった。あれからもう20年たっている。危険性の除去をどうやって早く実現できるかというのが私の視点の第一だ。辺野古は県内だが、これはやむを得ず、ということだ。県民の理解を得られると思っていた。今も思っている。普天間の危険を除去する。そしてまるごと返してもらう。後利用する。ここへ持っていきたいということだ」
--仲井真氏は沖縄への鉄道建設に取り組んだが、翁長県政で政府と沖縄の関係が悪化し、宙に浮いている。鉄道について今、どういう考えか
「どうしても必要なインフラだ。(沖縄の)道路は縦にも横にも大変だ。道路予算は難しくなり、そう簡単には付かない。いつ完成するか分からない道路もいくつかある。混雑も日本一に近い可能性がある。南のから北に向かっての鉄道、ないし一周鉄道に近いものはどうしても必要だということで県も勉強してきた。整備新幹線方式であれば、ほぼ採算が確保できるという結論を出している。この時代にぜひともスタートして完成していただきたい」
--翁長県政の問題点は、何もかも基地問題になり、それが障害になって他が進まないことだ
「翁長知事は辺野古反対だけを掲げ、『後は仲井真君の時代と一緒だ』なんて話を(知事)選挙のときからやっていたが。やらなければいけないことはいろいろある。港湾、教育、産業。TPP絡みで農業関係もいろいろある。辺野古反対だけが仕事じゃない。あれは僕は仕事だと思ってない。翁長知事がどう他のことに手を付けていくのか、今のところ見えない」
--沖縄独立論をどう考えるか。沖縄にとっての1つのロマンか
「ロマンというか、酒飲み話のようなものだ。独立論は昔からあるにはあった。仲宗根源和先生という大先生もおられた。だが、われわれにとっては本当に酒飲み話みたいな感じのものだ。例えば産業の力一つとっても、まだまだまだまだ、しっかりした力を持っていない。独立論うんぬんという話はとてもとても。われわれは半分、笑い話で、酒飲み話だとしか考えてなかったが、どうも最近、そういうのを大まじめに言う学校の先生とか、そういう人々がいるようだ。どういう背景で出てきているか分かりにくいが、沖縄で県民投票しても全然ダメだと思いますよ、こんな話は」
「それよりも、まず今の沖縄の現実だ。子供たちの問題、教育の問題、産業の問題、山のようにある。これを1つ1つ克服し、日本国の一員としての役目をちゃんと果たす。沖縄は日本国の一翼を担っているという、意味のある貢献をしているし、そういう期待に応えられるようにやっていくべきだ」
【仲井真・沖縄前知事が「そこまで言うか!」(2)】
翁長知事の国連演説「いちいちしゃくに障った。差別、先住民論」
2015.10.22 20:41更新
--(基地問題の)総合的な対策に「オール沖縄」で取り組む必要があるという考えは
「『オール沖縄』という言葉は(翁長氏の)選挙のプロパガンダに使われたから、僕は絶対その言葉を使う気はない。オールでもないのに」
--仲井真県政でレールを敷いた鉄道建設などに翁長知事も目を向ける時期が来る。仲井真氏の遺産が動くときが来る。「これはこういう意味だ」と発信し続けてもらいたい
「私の役目があるかどうかは自分では分からない。ただ、今の翁長知事のやり方、どんな風に収まっていくのかのイメージがわかない」
--翁長知事は9月、国連人権理事会で行った演説で、県民を先住民だと位置付けた
「もういちいちね、しゃくに障りましたよ。端的には『基地問題は人権問題だ』という話だと思うが、国連へ行って、自分たちだけの考えのストーリーを、しかも『先住民だ。ずーっと差別されてる。被差別民族だ』とかね。2分間でやっていい話じゃない。県民はおそらく、そんなことをいちいち知事に頼んだ覚えもない。一体、いつからわれわれは先住民に(なったのか)。いろんな人が何百年にわたって内地や中国から沖縄に来てミックスしている。『即、ウチナンチューになってしまう』とわれわれは言っている。いろんな考え方がある中で、ああいう差別、先住民論は、とてもとても受け入れられない」
--これから沖縄と日本をどうすべきか
「普天間の危険性を1日も早く回避することに尽きる。これが原点だ。1日も早くだから、現実的な解でないといけない。『こうであってほしいな』とか夢みたいな話ではなく。一番早くできるのは、どう見ても辺野古だ。日米両政府が20年前に決め、いろんなプロセスも分かってきている。早く普天間を街の中から移し、子々孫々まで安心して枕高くして眠れるようにする。行政の責任を預かるものは、第一に命と暮らしを守るは当たり前のことだ」
「第2に、沖縄に米軍基地が非常に集中している。米軍専用施設が74%。自衛隊との共用は22%だが、それでも非常に大きい。徐々に徐々に負担を軽減してもらいたい。さらに基地問題といっても事件事故など、いろいろなトラブルがある。これも可能な限りゼロにする。日米地位協定も、日本国が独立国として、もう少しきちっと処理すべきだ。特に(米軍が)何か事件・事故を起こしたときの裁判権の話だ。このあたりはぜひ政府にも取り組んでいただきたい。いろんな問題がある。辺野古だけじゃない。翁長知事が辺野古だけやっていても、基地問題全体はまだまだたくさんある。本土の皆さんにも、ここはじっくり我慢して、必要だということを理解いただければと思う」
「もう1つどうしても申し上げたい。『本土対沖縄』という構図は現実的でないし、おかしいと思う。沖縄県は非常に貧乏県でもあったし、(県民は)北海道から鹿児島に至るまで、いろいろなところに働きにいった。非常に優しくヘルプしていただいた。非常にみんな感謝している。沖縄県ももう少し頑張って一人前になり、ご恩をお返しできるような時期がすぐくると思っている。ぜひ沖縄に、観光も含めて、歌も泡盛もいいですから、ぜひおいでください。もう1つ言わせていただくと、やはり沖縄は経済力を付けないといけない。力を貸していただきたい」