日々の活動やニュースに対する考え、視察の報告などをブログにまとめています。

メイン画像
神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

インドの悩みと日本の国防

気になるニュース |

尖閣や南沙諸島だけでなく、
各地で争いのタネをつくる中国。

それでもロシアとだけは話をつけてるんですね。

非常に戦略的です。
アメリカの出方を見ながらいろいろ仕掛けてきます。

この国が隣にあるから、政府は集団的自衛権の話を進めるわけですが、

集団的自衛権を非難する方は、こうした中国の活動にふれないのはなぜでしょう?

さらには自衛隊の増強もなしで米軍も出ていけというのは?

一部の確信犯が、
自分たちが今の安全そうだから感覚のマヒした人たちを引きずっているように見えます。

そんな人はおそらく自分の身が危なくなると、政府は国民を守る責任がある、と権利主張をはじめるような気がします。

【鼓動2014】
インド国境でも「中国の領土」 越境繰り返す中国“兵士と市民に苛立つインド
2014.12.4 11:00更新 産経
IMG_4130.JPG

IMG_4131.JPG
インド北部カシミール地方のパンゴン湖。後方の山の奥が中国が実効支配するアクサイチン=11月11日(岩田智雄撮影)

IMG_4128.JPG
インド北部カシミール地方のパンゴン湖で活動を終えて入港するインド軍の警備艇(左)=11月11日

 東シナ海や南シナ海で領有権をめぐり日本などに対抗する中国は、南アジアでインドとも対立している。ヒマラヤ山脈の奥地カシミール地方では、中国の人民解放軍がインドとの実効支配線を越えてたびたびインド支配地域に侵入していると、インド側が反発している。中国の越境行為を阻止するため、インド政府に強い対応を求める声が上がっている。(インド北部ラダック、岩田智雄)

 インド北部ジャム・カシミール州東部のラダック地方はこの季節、山々がさらに雪深くなる。中心都市レーから、最高で標高5300メートルを超す草木のない山道を東の中国方面へ車で4時間ほど進むと、パンゴン湖に着いた。

 薄い空気を深く吸い込んでいると、青く澄んだ湖の上を数人の兵士を乗せたインド軍の警備艇が移動していった。東西約130キロに広がるこの湖は、両国の実効支配線によって、ラダックと中国が支配するアクサイチン地方に分断されていて、インド軍は湖面が凍結する前の毎年11月末まで、中国を挑発しない程度に週2回、警備艇で哨戒活動を行っている。

 湖畔は、5年前に公開されたボリウッド映画ヒット作「3 Idiots(邦題・きっと、うまくいく)」のクライマックスシーンのロケ地となったことから、観光客が増えているが、実は中印両国の国境紛争の最前線なのだ。

◆「圧力」に市民も動員

 静かな湖面が大きく揺らされる事件が起きたのは、この2カ月間のことだ。

 インド軍当局者によれば、今年9月、中国人民解放軍の高速艇1艇がインド側の湖面を航行していた。インドの警備艇が出動して追い返したが船同士が衝突し、中国側の船が破損した。10月になると中国艇は再度、侵入してきた。

 湖の北側に面するインド支配地域では、中国が道路を建設しているのも見つかり、インドは中国に抗議し、作業を中止させた。

 こうした事件が起きたのは、中国の習近平国家主席が9月17~19日にインドを初訪問し、モディ印首相との首脳会談が行われた時期に、ほぼ重なっていた。軍当局者は、「圧力をかけようとの戦略に違いない」と警戒心をあらわにした。

 このほか、パンゴン湖南方のチュマールとデムチョクでは、大規模な越境行為も起きた。地元州当局者らによれば、チュマールでは多数の中国人市民がインド側に入り、中国の領土であることを訴える横断幕を広げた。兵士約2千人も入ってきた。当局者は、「兵士の越境は時々あるが、市民を使うという特異なケースだった」と振り返った。

 インド・メディアは首脳会談が終わって間もなく、中国市民と兵士は引き揚げたと報じたが、ラダックの自治組織「ラダック自治丘陵開発評議会」の評議員、グルメット・ドルジェイ氏は、「彼らはこの2カ月間、チュマールに居座り続けている。遊牧民はヒツジやヤクなど家畜7万頭の放牧をこれらの地域に頼っており、生活の糧を奪われている」と訴えた。

◆実効支配線共有せず

 与党、インド人民党(BJP)の地元選出下院議員、ツプサン・チュワン氏は「この2年半で、中国の越境行為は深刻になっている」という。

 中国軍は昨年春にも、李克強首相が初訪印する直前に部隊を越境、駐留させた。ラダック北東部のドーラト・ベグ・オルディに部隊が実効支配線を約10キロ越えて侵入し、駐屯地を設営して約3週間居座ったのだ。インド軍が展開し、この間、両軍の異例のにらみ合いが続いた。

 ただし、こうしたインド側の訴えに対し、中国は「越境はしていない」との一点張りだ。どこが実効支配線かという認識を両国が共有していないからで、中国はこれを、インドに軍事的圧力をかける口実にしているとの見方が強い。

 昨年から続く越境事件は、印北東辺境管区がアルナチャルプラデシュ州に格上げされた後の1987年に両国軍40万人が対峙(たいじ)した事件に次ぐ緊張をもたらしていると指摘される。インドは昨年、実効支配線付近を中心に5万人の新たな山岳部隊を創設することを決めた。
 チュワン氏は、「遊牧民は、土地を取り返す準備はできている」と話し、「過去の政権は、中国に柔軟な態度をとってきたが、われわれは深刻な懸念を持つべきだ」と強調した。中印首脳会談で、習、モディ両氏がブランコに乗って話す姿が伝えられたことに、ドルジェイ氏は「こうしている間にも越境は続いている。ブランコに乗っている場合ではない」としている。

【用語解説】中印国境問題
カシミール地方東部とインド北東部アルナチャルプラデシュ州の大半などをめぐり両国が領有権を争う。インドは、中国支配下のアクサイチンとパキスタン支配地域を含むカシミール地方全域、インドが実効支配する同州を自国領とみなす。チベット地方につながる両地域の戦略性を重視する中国は国境は未画定との立場で、1962年、インド側に攻め込んだ。約1カ月で中国軍は実効支配線外まで撤収したが、結果はインドの敗北。冷戦後、両国は軍事的に自制しているが、緊張は続いている。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加