日々の活動やニュースに対する考え、視察の報告などをブログにまとめています。

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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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日本の若者は、日本を出たときに何を感じるのか?

最近の動向 |

9月20日から22日まで初めてフィリピンにいってきました。

まずフィリピンについて少し説明しましょう。

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面積は299,404平方キロメートル(日本の約8割)で7109の島々空なる国です。

人口は今年1億人を突破し、国民の平均年齢はなんと23歳。

国民一人当たりのGDPは、いろいろなデータがありますが約3000ドルくらい。

ASEAN唯一のキリスト教国で国民の83%がカトリック、その他のキリスト教が10%。

略史

14~15C イスラム教が伝わり、フィリピンで初のイスラム王国であるスールー王国誕生

1521年 マゼランのフィリピン到着

1571年 スペインの統治開始

1898年 米西戦争。米の統治開始。

1935年 独立準備政府(コモンウェルス)発足

1942年 日本統治開始

1946年 7月4日、フィリピン共和国独立

昨年までの私の海外視察は、龍馬プロジェクトなどで政治的な視察を目的にほとんどいっていました。

今年は、東南アジアや南アジアを回っていますが、これは現地の若者と日本の若者が一緒に学ぶ場作りのプロジェクト準備にいってました。

しかし、今回のフィリピン訪問の目的は、私が5月から主催して運営するGS行動力養成講座の受講生に、

アジアの現状や世界のリアルを少しでも感じてもらうことでした。

わかりやすくいえば、修学旅行の引率みたいなものです。

何度も書いていることですが、私が政治家になったきっかけは、21歳のときに1年ほど海外に行き、

世界の現実をみて、世界の若者と意見交換し、「自分も日本もこのままではまずいぞ!」と感じたことです。

これは私の政治家の原点ですから、変わることはないですし、私はこの問題意識をもって政治を中心にした活動をしています。

私が人生の時間を使ってやりたいことは、多くの若者に私と同じ気付きを持ってもらい、

自分の半径5メートルだけではなく、世界のことや日本全体のことを考えて、まず自分たちの足元の日本をよりよい状態にしようと、

一緒にアクションを起こすことなのです。

そのために政治をやっていますし、そこの意識が強いから「教育」に力を入れているわけです。

(龍馬プロジェクトもCGSも講座も講演も執筆も全部それがためにやっています。)

GS行動力養成講座でも、世界の歴史などを教えてきましたが、口で言っても十分ではないので、

百聞は一見にしかず、実際に行ってみてみようということで今回いってきました。

講座の受講生はサラリーマンや大学生。

お金も時間もそんなにありません。

ですから彼らの負担が大きくならないように、今回は格安航空券で現地へ飛び、実質1日の短期間の視察にしました。

20日の初日は夕方に到着し、

ショッピングセンターなどを見学し、マニラに住む方の生活の様子をみて、

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現地に住む日本人の方やフィリピンの学生と意見交換。
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21日は、早朝から町へ出て、世界遺産の教会や史跡を回りました。
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こうして現地を見れば、450年前にスペインに占領され、アメリカに占領され、日本に占領されたことを体感できます。
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庶民が集まるマーケットには、ブランド品のコピー商品が山積みで、スマホの改造ショップが並びます。

アジアではどこでも見かける風景ですが、初めていく若者にはこうした現実も刺激的だったようです。
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お昼は大衆食堂でおなかいっぱい食べて、一人100円ほど。庶民の生活です。
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移動もあえて、すし詰めになる電車や乗り合いバスで。

インフラが整備されていることへ感謝できます。
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続いてはフィリピンの富裕層が集まるショッピングモールや高級住宅街へ
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一般の人には見えない壁に囲まれた地域には豪邸が並んでいました。

これを本当の「格差」といいます。

1割の国民が国の9割の富を握っているといわれるフィリピン。
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続いては米軍墓地に。ちゃんと日本軍が攻めてきた時の地図や、1945年にフィリピンを奪還したときの地図がありました。

日本とアメリカは本当に戦争したんですね、ということを感じてもらえたらと思いました。
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続いては、水辺に違法に家を建てて人が住んでいるようなゾーン。

こんな環境で生活している人が世界には何億人もいるのです。
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日本でいうところの下町に住むフィリピン人の方のお宅を訪問させて頂きました。

本当に小さな二階建ての家に家族5人が住んでおられました。自分の部屋なんてありません。
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最後は日本とフィリピンのつながりを感じる場所をすこし訪問し、食事を食べてから

ガイドもなしで町を徘徊し、ちょっとしたトラウマをもつような体験もありましたし、夜はそこそこ大きな規模のカジノにも連れて行き、

そのまま寝ないで22日早朝の飛行機で帰国しました。

*************

参加者の感想を少し掲載します。

A君

滞在日数的には短いものでしたが、しかし、フィリピンの現状、或いは、日本がどれだけ恵まれているか、を理解するには充分な内容でした。この非常に濃い3日間の経験が、私の今後の人生に必ず活きてくると思いますし、活かさなければいけないと思っています。

マニラ市内では、巨大で綺麗なショッピングモールや高層ビルが建ち並ぶ、非常に都会的で華やかな側面が有りながらも、そのすぐ側では、本当にこんなところに住めるのか、と思うほど酷い環境で暮らしている人達がいる。しかも、後者の環境に多くの子供がいるという現状は、非常に衝撃的でした。しかし、そんな環境下においても、住んでいる皆さんは明るくて友好的だったのは印象的でした。私達、日本人は幸運なことに生まれながらにして豊かな生活を送っていますが、それにも関わらず不平不満をこぼしたり、目が死んでいたりと、そうした今までの自分の行動を反省しました。

滞在中、「ノブレス・オブリージュ」という言葉が何度も頭に浮かびました。私は将来、日本の地方の発展や地域共同体の形成など、日本の為に仕事をしていきたいと思っていますし、それはこれからも変わりません。しかし、それだけではダメだということを今回の研修で痛感しました。自分が恵まれた先進国に住んでいるという自覚をもっと持って、後進国への貢献も視野に入れた行動を取って行くことで、アジアのリーダーたる日本人としての振る舞いをしていきたいと思いました。研修に行くまでは、なんとなくそんなことも必要かも、くらいにしか思っていませんでしたが、自分の目で見てきたことで、その必要性を強く感じました。

2泊3日でもこれだけのものを見ることができる、とわかりましたし、これからもっと世界を自分の目で見に行きたいと思いました。

B君

国外に足を運ぶことで、井の中の蛙を感じ、自らの思考の幅を広げさせて頂く中で、もっと貪欲に進んで良い、と国外から背中を押される気持ちになりました

特に印象に残ったのは、文化・民族の違いについてです。タクシーの運転手、お店の定員等、現地の方と触れる中で、彼ら彼女らが常に自然体でいることを感じました。金銭に関しては、高額な額で提示されることもしばしばあり、海外においては、当たり前のことかもしれませんが、決められたルールの上で生きることが当たり前の日本との差を感じました。接客一つとっても、日本の定員がどれだけチカラを入れてサービスを提供しているか、その質の高さを感じました。他国の文化、民族性に触れることで、驚くことは幾つもありましたが、逆に日本が震災時に秩序だった姿が海外から絶賛され、驚かれた意味を肌で感じる機会となりました。皇紀2674年の歴史、島国の中で独自の文化を築き上げた日本人は、やはり特別な存在であると感じます。

また、日本はexpensiveというイメージを現地の方は持ち、日本人というだけで羨ましく思われる事実があります。海外に行くことで、当たり前に疑問を感じる機会となりますが、それは、貧困地帯が広がる場所を訪れた時も同じでした。彼ら彼女らは、決して暗く生きてはおりませんでした。多くの子どもが、繋がりを感じながら生きているように思えました。キリスト教を大事にしている国、という背景はあるでしょうが、孤独さは伝わってきませんでした。

帰りの飛行機にはなりますが、日本列島を眺めたとき、ふと坂本龍馬と特攻隊が頭に浮かびました。龍馬は圧倒的な行動力で日本を駆け回りましたが、この高さからの日本は見たことがない。しかし、今の我々はいつでも見ることができる。また、空と海がこんなにも美しい中で、特攻隊は自らの命と引き換えに、どんな気持ちを思い飛んで行ったのか、等考えると感慨深いものがありました。

戦後69年の平和な日本、と口だけでなく、実際に日本の地から離れてみることで、そのリアルな瞬間と出会えます。さらに、現地でのご縁を含めて、それぞれの国に仲間が増えていくことは、一度きりの人生をより充実させていくものになると思いました。今後、年に最低1度は海外を訪れたいです。

約40時間滞在での強行スケジュールではありましたが、普段行かない所だからこそ、睡眠すらもったいない、少しでも多くの景色を眺めたい、と思わせて頂ける旅でした。ガイドブックには載っていない所にこそ、本来の国の姿を覗けると思いました。

C君
①まず、フィリピンの富裕層と貧困層の格差に驚きました。上(富裕層)は兵庫県の芦屋にあるような警備員付きの広い邸宅、高層マンションに住み大型のショッピングモールで買い物をする、平均年収が30万円前後のフィリピンではありつけない食事をし、高級な衣服を着ます。

日本でも富裕層といえる人たちがそこにはいました。フィリピンは都市部は思っていたよりもずっと都会で私がテレビで見て持っていたフィリピンの「田舎で仕事がなく子供を使って物乞いをしている」というイメージをいい意味で裏切ってくれました。東南アジア諸国は戦後急成長を遂げた日本を見習い、周りの国の支援を受けて発展してきました。その結果なのです。

ただ下(貧困層)は私が持っていたイメージ通りでした。台風が多いフィリピンで海の近くにゴミだらけで異臭さえする街、住んでいるだけで壊れそうな住居、着ている服も売っているものも違います。こんなにもひどいものかと初めて見た時のショックは今でも残っています。

一方で町の人達の目は純粋で「必死に生きている」ことを感じさせられる目でした。私達に近づいてきた子どもたちは物乞いもする子もいれば、ただ単に興味本位に近づいてきた子たちもいました。

帰りのバスの車中での高速道路から見える風景は手前には真っ暗な今にも壊れそうな街があり、そして奥には電気が明るく輝く高層ビル街というフィリピンの格差社会を象徴していてとても異様に感じました。

②次に、フィリピン人(途上国の人)の人柄に勢いを感じました。「やりたいと思ったらそのために努力する。」そこにはお金がないからとか時間がないからとか自分に自信がないからということはないのだと思います。そしてその努力も中途半端なものではなく半端ない努力をしています。それでもチャンスがないことも多いでしょう。それに比べて日本はほとんど格差はなく皆平等にチャンスを与えられています。なにか成し遂げるためにを半端なく努力をしている人も多くはありません。

これからの日本の進展が危ぶまれると感じたと同時に、もっと多くの人が目標をもち成し遂げるために努力をする、それも自らの地域・国のために働く人材を増やしたいという想いが一層熱くなりました。

またフィリピンの方は楽観的な人たちが多いそうです。何でも楽観視し行動していく姿に私も感化されました。

③最後に日本の素晴らしさをさらに感じました。フィリピンで走っている車の殆どはトヨタ・ホンダを始めとしている日本車です。セブン-イレブン・ファミリーマートを始めとしたコンビニエンスストアが並び、家庭では日本企業の家電が並びます。フィリピン人がよく好むというカラオケを考えたのは日本人です。そして日本企業のテレビで日本のアニメを見て、日本に行きたいと思い日本語を学び日本に留学を決めた人がいます。

もちろん日本語の先生も日本人です。現在のフィリピン(フィリピンだけでなくアジア全体ともいえるのでしょう)は日本あってのフィリピンの生活だと感じました。そしてこれからも日本はアジア・世界の手本であって欲しいし、そんな日本を日本人としてもっと誇りを持って生きて欲しいと感じました。

終わりにテレビやインターネット、本など情報を得るためにはたくさんの方法がありますが、自分の目で見て聞いて感じるからこそ心の底から学びとして得られるのであるし、本物の話として相手に伝えられるのだと感じました。

私の目標はこれからの自分たちの街・地域・国を背負っていく若者を特に地方部において育てていくことです。そんな若者に多くのものを伝えられるようになるためにも多くのものを経験し学びとして得ていきたいです。

とこんな感想をもってくれたようです。

あくまで彼らが自由に書いたもので、私は何も押し付けていません。

こうやって若者がどんどん気付いて、自分の頭で考えていけば、地域も日本も変わってくるのではないかと私は期待しています。

こうした形で海外に若者を連れて研修に行くのは今回が初めてでしたが、

政治家を連れて行くよりも正直やりがいがありましたね(笑)

やはり若いと感受性が違います。

自分にも子供ができたら、是非中学生くらいのうちにバックパックの旅で世界を見せてやりたいと改めて感じた研修でした。

****************

毎月のように行っていた海外視察も今回のフィリピンで一区切りです。

今年、海外でやりたかったことは十分にできました。(種まき完了!!)

来月からはKAZUYAチャンネルの和也君と、キャラバンで全国を回って、

同世代の人たちに「日本の未来を一緒に考えよう!」というメッセージを送ってきます。

KAZUYA×KAMIYA 全国ツアー @盛岡 (開催日:10/24)

KAZUYA×KAMIYA 全国ツアー @仙台 (開催日:10/25)

KAZUYA×KAMIYA 全国ツアー @会津若松 (開催日:10/26)

*11月は北信越、12月は北関東をまわる予定です。

できればすべての都道府県をまわろうと思います。

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またまた選挙に何の役にも立たないし、お金も出て行くようなことを企画してしまいました(汗)

これまでは勉強ばかりでしたが、これからはもっともっと後進を育てることや

情報を発信していくことに力を入れていかねばならないと感じています。

私が生きて、動いていくことで、少しでもいい影響を、若者に与えていきたいと思っています。

私が必死に生きることで、「俺もがんばろう」と思ってくれる人が増えてくれれば嬉しいです。

かつては、どこまでが仕事でどこからがプライベートかなんて考えてましたが、

今はどうやって命の時間を有意義に使うか、人の3倍動くかを考えるようになりました。

かつては人を恨んだり、自分と人を比べたりしていましたが、

最近は自分が満足できればそれでいい、我がなすことは我のみぞ知る、という心境になってきました。

そんな気持ちで、海外を回り、日本全国を回っています。

そうやって回れるのも、応援してくださる方、賛同してくださる方がいるからです。

そこへの感謝を忘れることだけはないようにして、

明日からもがんばります!!

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