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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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台湾ウォッチ 中国の対応

ブログ |

三月のデモ以来、台湾の情勢を気にかけています。

台湾の学生らは、香港の若者らとも交流があるようですし、

若い世代の思いが形になることを私も期待しています。

記事によると中国の対応も変わったとか。

共産党はそんな甘いものではないと思いますが、、

若者のまっすぐな思いがなんらかの形で台湾の未来に繋がることを願っています。

台湾民衆との直接対話に乗り出した中国

2014.7.5 12:00 産経

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28日、台湾中部・台中市の盲学校を視察し、警護要員に囲まれながら視覚障害者の少女の手を引く張志軍氏(中央右)=田中靖人撮影

 中国で台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の張志軍(ちょうしぐん)主任(61)が6月25~28日、担当閣僚級として初めて台湾を訪問した。張氏は期間中、当局者との会談よりも台湾の民衆との直接対話を重視。「対台湾工作の新たな措置と思想の実践」(中国の研究者)とされ、笑顔で交流する姿は中国側の政策転換を象徴的に表していた。

■「重要な突破口」

「メディアが報道する騒々しい社会の下に、真の日常社会が隠れている。そこに足を踏み入れ脈動を正確に把握する。これが対台湾工作の重要な突破点となる」

 張氏は30日、中国国営新華社通信(電子版)など官営メディアの書面インタビューに対し、訪台の成果をこう語った。張氏が訪台中に接触した台湾当局の高官は、カウンターパートの行政院大陸事務委員会の王郁琦(おういくき)主任委員(44)だけ。王氏との公式、非公式の2度の会談以外は、台湾の民衆との直接対話に時間を割いた。

 その対象は、「3中1青」と呼ばれる中南部の農漁業従事者、中小企業の経営者、中・低所得収入者と青年。中国の習近平国家主席(61)が5月に示した「台湾の基層(末端)民衆の現実的な要求を深く理解する」との方針を実行に移した形だ。27日夜には張氏の訪台に抗議する民衆が暴徒化し、規制線を突破して車列にペンキを投げつけるなどした。張氏は翌日の視察日程をほぼ取り消したが、過激な抗議は「台湾の主流の民意を代表していない」と受け流した。

 地方視察では新北、台中、高雄の各市長とも面会したが、いずれも高齢者施設など現場の視察後に面会場所に立ち寄ったり、現場に同行した市長と会談する形式を取ったりと、あくまで視察が主目的だとの演出に余念がなかった。

■政策転換は馬政権に痛手

 中国側の方針転換は、3~4月にかけ、中台のサービス貿易協定の批准に反対した学生らが立法院(国会に相当)を占拠するなど大規模な反中行動に直面した影響が大きい。台湾紙、聯合報(れんごうほう)によると、張氏は6月26日、台湾の有識者らとの非公開会談に臨んだ際、台湾が昨年、ニュージーランド、シンガポールと相次いで締結した事実上の自由貿易協定(FTA)に言及。「両国への市場開放の度合いの方が中国よりも大きいのに、なぜ反対運動が起きないのか」と疑問を呈した上で、中台間の問題の本質は経済ではなく相互の信頼が足りないことだとして、「それゆえに台湾人民の声を聞かなければならない」と述べた。

 中国側の政策転換は、任期満了まで約2年を残す馬英九政権にとっても頭の痛い課題になりそうだ。馬英九総統(63)は1949年の中台分断後、初の中台首脳会談を開催することに意欲を示しており、今年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場を希望している。中国側が台湾当局を通さずに台湾住民との直接対話を進めることは、馬政権軽視とも受け取れ、会談実現はおろか、支持率10%前後で低迷する馬総統の存在感をさらに希薄化することにもなりかねない。台湾の与党、中国国民党に近い研究者ですら「習主席にとって、支持率の低い馬総統との首脳会談を急いで実現させるメリットは何もない」と指摘する。

■次は利益供与の強化か

 一方、中国側にとっても、警察の警備を突破するほどの激烈な抗議は予想外だったはずだ。台湾メディアによると、張氏は台湾到着直後に「抗議は予想していたが、実際に遭うと感じが違うものだ」と語ったとされる。張氏の視察先では「熱烈歓迎」の横断幕を掲げる一団もいたが、ネット上にアルバイト代金を受け取っているとされる写真が出回るなど、何らかの団体が動員した可能性が指摘されている。

 中国側がこれまで「台湾独立勢力」と指弾してきた野党、民主進歩党の地盤である中南部の農村に、張氏があえて乗り込んだのは、根強い反中感情を和らげる狙いがあるとされる。だが、単に低姿勢で「声を聞く」だけでは独立派が親中派に転向するはずもない。抗議を目の当たりにしたことで、今後は中南部の農産品の購入拡大など、より直接的な利益供与の方策を強化するとみられる。

(たなか・やすと 台北支局)

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