民主党政権時に中国がどんどんアフリカに進出するのに危機感をもっていました。
これまでにお会いしたアフリカ諸国の大使は日本との交流を求めていらっしゃいました。
是非、この機会に進めて頂きたいです。
私ももう14年アフリカ大陸には行っていません。
何か機会があれば行きたいですね。
百聞は一見に如かず。
対中国、出遅れ挽回に必死 首相、40カ国とマラソン会談へ
2013.5.29 23:05
出遅れ挽回なるか-。来月1日から横浜市で開かれる第5回アフリカ開発会議(TICAD V)は、日本政府にとって巻き返しをかけた舞台となる。最近10年間で年平均5.8%の経済成長を誇るアフリカ諸国。世界各国が関心を寄せる中、この地域との関係を着々と深めてきた中国や欧米諸国などと比べ、日本の劣勢は否めないからだ。
「アフリカは世界の成長センターだ。アフリカの活力を日本に取り込んでいくことが、日本の成長に極めて重要だ」
安倍晋三首相は21日、TICADを推進する官民連携協議会の坂根正弘共同座長(経団連副会長)との会談でこう強調した。成長戦略をアベノミクスの要と位置づける首相にとって、アフリカとの関係強化は欠かせないというわけだ。
今回のTICADではアフリカ諸国の立場が大きく変貌する。つまり、従来の「援助」の対象から「貿易・投資」のパートナーへの変化だ。首相は会議前日の31日からの4日間で、約40カ国のアフリカ首脳と個別会談を予定。15分刻みのマラソン会談となる見通で、まさに体力勝負の外交だ。
こうした危機感の背景にあるのが、アフリカにおける日本の存在感の低下だ。特に中国と比較すると、輸出入総額で5分の1、総投資額で3分の1と後れを取る。政府高官も「中国の資金量や援助額は唖然(あぜん)とするほどの勢いだ」と認めさるを得ない差だ。
日本の首相がアフリカを訪問したのは第1次安倍政権時の07年5月が最後。サハラ砂漠以南に限れば小泉純一郎元首相によるエチオピア、ガーナ歴訪(06年4~5月)以来7年以上も空白期間がある。この間、中国は国家主席と首相が延べ28カ国を訪問。今年3月に就任した習近平国家主席も初の外国歴訪でタンザニアなど3カ国を訪問した。
ただ、インフラ建設などで自国民の労働者を使い、技術移転も不十分な中国による援助は「植民地主義の気配」(サヌシ・ナイジェリア中央銀行総裁)と警戒が広がっている。日本にも反転攻勢の糸口はある。(杉本康士)
「最後の成長大陸」 豊かな将来性 貧困、格差、独裁、汚職…問題も
2013.5.29 22:07
最後の「成長大陸」として世界の熱い視線を浴びるアフリカ。世界の国家の約4分の1に当たる54カ国がひしめき、地球上の全人口の約15%、10億人以上が暮らす。
2050年には人口が20億人以上に倍増する見通しだ。さらに大規模な市場に育つ潜在力を秘める。
特にサハラ砂漠以南の国々の経済成長率はここ数年、5~6%の高水準で推移。
1人当たりの国内総生産(GDP)も、00年の492ドル(約5万円)から10年には1189ドルと倍以上に増えた。
成長の原動力は豊富な地下資源開発だ。中国の巨額投資でテンポに弾みがついた。石油や石炭、ウランなどのエネルギーのほか、ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)やダイヤモンド、金などが幅広く存在する。
アフリカ全体の名目GDPは01年の5710億ドル(約58兆5千億円)から、11年には1兆8299億ドルと3倍超に達した。世界に占める割合はまだ3%にも満たないが、成長の速度は高い。
一方で、3人に1人が飢えに苦しむ貧困や格差、脆弱(ぜいじゃく)な教育制度や保健衛生は依然深刻な問題だ。イスラム過激派の拡大で政情が不安定な国・地域もある。内紛や独裁、汚職の蔓延(まんえん)などの問題も少なくない。将来を見通す上での不安定材料となっている。(ロンドン 内藤泰朗)
約10年で750億ドル 中国の対アフリカ投資
2013.5.29 22:03
【北京=川越一】中国の対アフリカ支援は2000年からの約10年で総額750億ドル(約7兆5千億円)に達することが、米研究機関の調査で分かった。貪欲な進出ぶりにアフリカ域内からも「新植民地主義」との批判が噴出するなか、日本は6月1日から3日まで横浜市で開かれる第5回アフリカ開発会議(TICADV)の場を通じ、支援を着実に進めてアフリカの経済成長を安定軌道に乗せるとアピールする方針だ。
中国は2000年、対話枠組み「中国・アフリカ協力フォーラム」を立ち上げ、首脳らが毎年アフリカ諸国を訪れて援助を加速。習近平国家主席が3月の就任後初の外遊でアフリカを訪れ、「3年間で200億ドル(約2兆円)を融資する」と約束したように、アフリカ訪問の際に“土産”を携えていくのが常だ。しかし、投資の詳細は機密扱いともいわれ、全容を知るのは難しかった。
開発援助に関する情報を収集する米国の研究機関「エイドデータ」は、2年半かけて中国のアフリカ支援の実態を洗い出した。その結果、中国は00年から11年までの間に、アフリカ50カ国で約1700件のプロジェクトを支援していたことが判明。諸説あった投資総額は、750億ドルに達することが明らかになった。
昨年の日本の政府開発援助(ODA)実績は105億ドル(外務省)。単純には比較できないが、中国は日本のODA全額を7年分、積み上げた額を対アフリカ支援に投じた計算になる。
この調査によると、予想に反して中国が関わる鉱物資源採掘は少なく、交通やエネルギー分野が大部分を占める。医療や教育、文化事業にも多額の資金を投入していた。また、1963年から医療スタッフをアフリカに派遣。そのつながりを利用して、近年は中国で製造した薬剤を売り込んでいるとされる。
ヤンゾン・ファン米外交問題評議会グローバルヘルス担当シニア・フェローは英紙ガーディアンに対し、「経済的利益と政治的影響力拡大の必要性、国際イメージの改善が、中国をアフリカでの医療支援に動かしている」と指摘している。
中国は支援に“ひも”を付けていないと主張している。しかし実際には将来の利益を見据え、巨額支援で各国首脳の歓心を買い、浸透する構図が浮かぶ。
今月25日、エチオピアの首都アディスアベバで開かれたアフリカ連合(AU)創設50年を祝う特別会合に、習氏の特別代