学びの森視察 文責:福良碧(神谷インターン10期生)
不登校児を支援する施設「学びの森」を訪れました。
ここは適応指導教室といって、心的理由で学校に行けない児童・生徒を学校復帰に向けて支援する場所です。
個別学習やスポーツ、遊びを通してスタッフが子供とコミュニケーションをとっています。
現在生徒数は14人。退職教師や大学生がスタッフとして勤務しています。
皆さんは全国で不登校児童・生徒はどれくらいいるか、ご存知でしょうか。
約12万人です。これは四国のすべての子供の数に相当します。
中学生では36人に1人という計算になるので、クラスに一人は不登校生徒が
存在しているということになります。
しかしそもそも「不登校」の定義自体にあいまいなところがあり、
実際は統計上の数字よりも多いというのが現場の声です。
子供たちの様子を拝見しましたが、少し恥ずかしがり屋なところ以外はいたって普通で、
特別変わったところは見受けられませんでした。
不登校のきっかけもいじめや家庭環境など人それぞれですが、必ずしも周囲に問題が
あるのではなく、本人のコミュニケーション不足が原因となっているケースも多々あるといいます。
要は不登校の増加は、社会や家庭の矛盾、ひずみが教育現場にあらわれた結果なのだ、
とスタッフの方は話されていました。
優秀な人材を育てるのも大切であるし、悪平等になってはいけない。
けれど競争から取り残された子供たちをそのままにしていてよいのでしょうか。
不登校の子供たちを自立に導き、社会の一端を担う人間にすることも必要だと思うのです。
一度不登校に陥った子供がもう一度学校に通えるようになるのは現実的には困難らしく
、結果そのままひきこもりを経て、生活保護対象者となるそうです。
私たちは人として生きている限り社会から切り離されて生活することはできません。
であるならば、社会への第一歩である学校という場へ通うことは必然です。
他人と関係を結ぶことが苦手なら、時間をかけてでもコミュニケーションが取れるように
少しずつ訓練していくべきだと思います。そういう意味で学びの森のような施設は、
不登校の子が家の外に出て他人と関わりを持つ良いきっかけになります。
心が少し疲れたなら、人生の休暇と考えて焦らず復帰を目指せば良いと私は思っています。
ただ、親も子も、自分に限界をつくらず、様々な方法を模索していくことが大切なのではないでしょうか。
文責:福良碧(神谷インターン10期生)
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