第8回関西龍馬塾 「食と農業から日本の未来を考える」 文責:田和良真(神谷インターン10期生)
今回の関西龍馬塾は、株式会社LACS WORK代表の加藤政治氏による、
“食と農業から日本の未来を考える”というテーマでの講演会でした。
加藤氏は飲食店経営をされているとともに農業もされているということで、
食に関する様々な点について、お話ししていただきましたので報告させていただきます。
まず、序盤では「習慣」ということの重要さについて、お話していただきました。
まず、人間が成長するということは、欲しいものを手に入れるための能力を身につけることで、
そのためには復習と継続、つまり、習慣を身につけることが必要だとお話していただきました。
次に「習慣」のお話では、メジャーリーガーのイチロー選手の”小さなことを積み重ねていくことが
とんでもない所へ行くたった一つの方法だ”という言葉を引用した説明から始まり、0・1%の進化論の
説明を通して、人間の日々の成長というものは非常に微々たるものではあるが、継続していくことで
大きな成長を遂げられるとおっしゃられていました。
つまり、習慣というものは遅行性なのでやればやるほど成長できるということだそうです。
しかし、人間は、2,3ヵ月でものごとを諦めてしまう場合が多く、半年は続けなければ習慣を
身につけることが出来ないとのこと。また、ある特定の項目に関して差がつくのは、
あることを習慣化しているか、いないかで差がつくということもおっしゃられていました。
次に「食習慣」についてお話ししていただきました。現在、ガンなどの生活習慣病が
日本人の死亡理由の大部分をしめており、その割合は急激に増加し、
その理由は戦後から日本人の食生活が、和から洋に変化したことである。
例えばファーストフードなどの欧米の食べ物が私たちの食習慣に馴染んでいることなどや、
日本人の体には合わない肉などを食べる機会が増加したことなどが挙げられます。
しかし、それでは人間が行動するための体という基礎を維持できなくなると
いうことをおっしゃられていました。つまり、日本を変えるための人材を育てるには、
まず、食習慣から変えていかなければならないそうです。また、小学校などでの給食には、
一般的には体に良いとされているものでも、実際は健康に悪影響を及ぼすものが
含まれているという事実、例えば牛乳などは体に良いとされているが、実際は発ガン性物質が
含まれているという研究結果があるといったことや、私たちが普段口にしている加工食品には
私たちの想像以上に食品添加物が含まれており、保存料などと表示されているがそれは、
一括表示なのであって実際には大量の食品添加物が使用されているという事実があるが、
これらはほとんどメディアでは報道されることはないという事実も教えていただきました。
また、食の欧米化というところから発展してTPPのお話もしていただきました。
日本のTPP推進派の陰には、化学肥料や遺伝子組み換え作物において非常に高い世界シェアを
誇っている企業とそれに関係する人物の圧力などが存在しているということも教えていただきました。
今回の講演会では、自分はメディアを信じきって生活していたこと、常識というものは
絶対だと信じ切っていたことの危険性を大きく実感する機会となりました。
また、この講演会のテーマを最初聞いたときは、食と日本の将来がどのようにつながっているのかは、
正直分かりませんでしたが、実際に話を聞いてみて、この問題の深刻さを実感すると同時に、
自分の見識の狭さを実感しました。
文責:田和良真(神谷インターン10期生)