日本改新塾於京都烏丸御池「ちおん舎」 文責:田中竜彦(神谷インターン9期生)
2012年3月31日
京都烏丸御池にて、京町屋をお借りして東洋思想家であられる
林英臣先生のご講演を聞かせて頂きました。
林英臣先生は、経営の神様と称される松下幸之助が創設した松下政経塾の
第一期生として入塾され、野田現総理大臣とは、同期の塾生だそうです。
そして、なぜ政治家ではなく、思想家になったのかというと、
小さい頃から哲学や思想に興味があり、自分は若者に将来の世界的な文明危機を
迎えたとき、アジアのルネサンスを日本から巻き起こらせ、その時代に世界中で
活躍してやるぞ!といった気概を持つ若者を育てたい!と思われ、政治家ではなく、
思想家として活動されているのだそうです。
志って何?なんで必要なのか?
志という漢字は、足と心。つまり、行動しようとする気持ちを表しています。
富士山に登ったひとはなぜ登ったのか?答えは簡単、登ろうとしたからです。
言われると当然だと思いますが、「なんとなく~したいと思っている」ではなく、
「目標を見つけて~しよう、~すると強く決意し、絶対やるんだ!」と
願い続けることで志を立てられるのです。
先生は、現在の日本が疲弊し、衰退しているのは戦後の教育を受けた親世代の
責任であるとおっしゃられました。
アメリカ化し、繁栄を謳歌してきた世代は楽に生きて来られた。
しかし、これからの若者や社会人になる世代は厳しい時代を生き抜いていかなくてはならない、
誰もが短絡的思考に陥り、閉塞感が漂う時代だからこそ、チマチマした生き方で終わらないでほしい。
そのような生き方の人は、自分の天分(天から与えられた役割)から
目をそらして見ようとしていないと主張されました。
現在は、そのような人々がほとんどですが、歴史上の偉人たちは志をしっかり持っていました。
始めは誰でも自分の志なんて分からないし、それが時間が経つにつれて変わっていくかもしれない、
でも、そういう種探しをしている人を応援したい、と先生はおっしゃられました。
日本は、世界はこれからどうなるのだろう?
話は広がり、個人の志から国の志、21世紀の日本の国是をどうするのか?
また、日本が明治維新以降に経験した近代国家への道のりを再び起こそう!
戦後復興に続く「第三の坂の上の雲」を描こうと訴えられました。
近代世界は100年周期の文明交代期に入っていて、日本は2010年頃から「閉鎖の心理」から
「危機の心理」に転換し、2012~15年頃には、政界が群雄割拠となると予測されています。
そして、2020年には、新政府が誕生し日本が改新される!
世界に目を移せば、1975年から始まった変動期は、十字軍の遠征以降続いた西欧中心の没落に端を発し、
2000~25年にはEUが混乱しイスラムが台頭してくる。
中国は急激に膨張し、日本が新文明に必要な技術や発明をする。
2025~2050年には、文明転換のピークとなり、
環境破壊、異常気象、天変地異で食糧危機と人口移動が始まる。
中東では大規模な戦争が起こり、世界を救う哲学が日本から興り、アジアルネサンスが始まる!
そして、2050~2075年に文明交代期の激動が落ち着いてきて、日本人が世界で活躍する時代になっている。
アジアに文明の朝が来る、その時に戦後体制のままのお任せ主義でアジアの他国に任せて、
日本が起きないのか、それとも起きるのかは、今の若者、私たちの子供や孫に懸かっているのだ!と
強く声にしておられました。世界が日本に大きな役割を担ってほしいと期待する時代が必ず来る。
その時に世界のリーダーとして活躍しなければならないのです!
本講座を受講した自分の感想
自分は、このようなスケールの大きな話を聞くと、自分たち若者が新しい日本を作り出していけるんだ!と、
ものすごくやる気が出て来ますし、考えが単純なので心躍ります。
吉田松陰や勝海舟に日本の行く末を聞いた坂本竜馬や高杉晋作ら明治維新の志士達も
このような感覚を抱いていたのかも知れません。
その様な偉大な先人に対して、今の自分の生き方が恥ずかしくないようにするには、
まずは志を立て、その木に毎日水をやるように、継続して自分にいい聞かせて意識するしくみをつくり、
他人の話を聞いたり、本を読んだりして教養という名の肥料を与えなければなりません。
トイレに目標を書いた紙を張るのもいいアイデアだと思いました。
私は、アジアルネサンスが興った時に、日本が準備しておくべき都市があるとすれば、
それは極東に位置した日本の最初の国際都市「平城京」の復活だと考えます。
御皇室の本来あるべき姿や多様な文化を取り入れてきた未来の日本文明のあり方を
アジア・世界各国から集まった知識人や文化人たちが語り合い、思想や哲学、宗教、科学などについて
誰もが平等に議論し、世界の未来を全人類で共有し共感できるような空間ができればと考えています。
これは、私一人が我が事として捉えるのではなく、アジアに生きる人々と協力して創り出していくべき
未来への世界平和への鍵だと思っています。私は、人におかしい奴と思われてもいい、
バカと言われてもこれを実現させたいのです。偉大な先人がそうであったように、
私も人に笑われながらでも成し遂げてやる!」という強い心を身に付けたいと思います。
文責:田中竜彦(神谷インターン9期生)