『ルフィーの仲間力』 安田雪先生 ご講演 文責:田中竜彦(神谷インターン9期生)
今日は、『ルフィーの仲間力』という本を書かれた安田雪先生の講演を聞くため、
「明石JC青年商工会議」様を訪れました。
タイトルを聞いてルフィー?何かの名前?と思われる方も多いかと思われますが、
「ワンピース」という現代の10~30代の若者であれば誰でも知っているマンガを用いて、
組織論や人生の幸福ついて考えられたのは、大変おもしろかったです。講演内容は以下の通りです。
東日本大震災以降の日本では、他者との”つながり”というテーマがフォーカスされるようになりました。
マンガの主人公に対する憧れがどの時代にもあり、これまでは、「社長・島耕作」のように、
下積みから企業のトップになるサクセスストーリーが人気でしたが、バブル崩壊後の近年では、
ワンピースに象徴されるような、ルフィーの仲間を作っていく能力に憧れ、利害を超えた「仲間とのつながり」
こそが人生で最も価値のあることだ、と考える人々が多くなってきました。
現代社会では、人々が誰かと絆を結ぶにも価値観が多様化し、社会構造が複雑化、家族は離散し、
経済はグローバル化、ギリシャ人が陽気に昼間からビールを飲み、その一方、日本人がリストラされ
自殺するという悲劇が起こり、震災後の原発問題に関する政府やマスコミへの不信感など多くの不安を
抱えながら生活しています。
ルフィーの仲間達はあまりチームに対しての依存心や強制的な帰属意識は持っていませんが、
一人では叶えられない大きな夢の共有者として一つの船にクルーとして乗船し旅をしています。
しかし、ある事情で仲間が離脱しようとした際、麦わら海賊団の船長であるルフィーは
「俺は、みんなに助けてもらわなければ生きて行く自身はねえ゛~!!!」と絶叫します。
そのように自分の弱みを全肯定し、個々弱さと欠点を仲間が補い、強さと長所を分け合うことで、
互いに共感を感じ無償の愛情を抱くのだ、ということでした。
安田先生の講演を聞いて、ルフィーたちのようなスペシャリストが集まり、一人ひとりの個々の
弱さを仲間が補い、強さをお互いに共有し、連携していける組織やチームが出来れば、今の変化の
激しいグローバル社会の環境でも強く幸せに生きていけるのではないか、と思いました。
最後に、クルーという言葉はラテン語で共に成長する仲間という意味だそうです。
国民一人ひとりが各立場や仕事でしっかり成長することが、日本という大きな船を
前に進めていくのではないかと感じました。学生のうちに、その成長の幅をしっかり
広げておかないといけない、と思いました。
文責:田中竜彦(神谷インターン9期生)