日々の活動やニュースに対する考え、視察の報告などをブログにまとめています。

メイン画像
神谷宗幣 (かみやソウヘイ)

ブログの記事一覧

2012年新春、ネットは反日のあらし

ブログ |

中国もやってくれる。

これがメディアによる世論操作だ。もちろん日本でも世論は操作されている。

中国だから、、、、と対岸の火事と見るのは誤りだ。

アメリカ人が占領下の日本で好き勝手にふるまう様子を日本だって映画にすることはでき、
それをみたら日本人も反米になるだろう。

しかし、過去の傷を蒸し返さないことが日本人のいいところであり、

同時に非常にまずいところだ。

過去に占領されていた事実すらしっかり教えないのだから、これも逆の意味での世論操作なのである。

また、こうしたネットへの書き込みがあるからといって、
すべての中国人が反日感情を強くもっているわけではない。
(2月に中国に行くのでまた確認してくる)

国民同士が憎み会うことが戦争につながる。

特に今のような世界全体不況の時は気をつけよう!!

情報操作の実態を見抜き、戦略的かつ冷静な意識をもって対応することが必要だ。

外交問題においても、国内の政治においても。

2012年新春、ネットは反日のあらし

2012.1.9 07:00  産経ニュース [矢板明夫の中国ネットウオッチ]

 中国では昨年末から年明けにかけて、日中戦争中に起きた南京攻防戦を題材にした映画「金陵十三釵」が大ヒットしている。「小日本(日本人の蔑称)を絶対に許せない」といった映画の感想がインターネットにあふれ、反日の嵐が起きている。今年は日中国交回復40周年に当たる年で、さまざまな祝賀イベントが予定されている。しかし、中国当局がこの時期に、国民感情を刺激するような映画を上映させた真意は何か。対日関係者の間でさまざまな憶測が飛び交っている。(北京 矢板明夫)

 「金陵十三釵」は北京五輪の開・閉会式をプロデュースした張芸謀(チャン・イモウ)監督の最新作品。中国映画史上最高額となる制作費、6億元(約72億円)を投じた超大作だ。日本軍が南京を占拠した直後、教会に逃げ込んだ13人の娼婦が、一緒に避難した女子学生たちを助けるために、身代わりとして日本軍のクリスマスパーティーに赴き、慰安婦になる-というあらすじだ。米国人牧師役には米国の人気俳優クリスチャン・ベールが出演しているほか、複数の日本人俳優も制作に参加している。」

 昨年12月16日に上映スタートしたこの映画は、31日の時点で興行収入が4・5億元(約55億円)を突破した。12月の映画ランキングではトップを独走した。映画の中には、日本軍の残虐性を強調するシーンが多い。2時間あまりの上映中、映画館の中では、すすり泣きと日本人を罵倒する声があちこちから聞こえてくる。

 映画を見た著名な歌手、韓紅氏は自身のミニブログで「日本人!中国人はおまえらの永遠の敵だ。釣魚島(日本名・尖閣諸島)に触れようと思うな。今後、おまえらの製品は二度と買わない」という感想をつづり、話題となった。韓紅のブログには多くのコメントが寄せられたが、そのほとんどは彼女を支持するものだ。まれに「冷静になりましょう」といった書き込みもあるが、こうした意見を書き込んだ人は即座に「売国奴」と一斉攻撃される。

 中国では、完全に政府の管理下に置かれている映画は、世論を誘導する役割を持っている。内容や上映時間に関しては、メディアを統括する共産党宣伝部の許可が必要だ。これまでに張監督自身の作品を含め、発禁処分となった映画は多い。2000年のカンヌ国際映画祭で審査委員特別グランプリを受賞した「おにがきた」(姜文監督、中国語名、鬼子来了)は、同じく日中戦争が舞台だが、「日本軍兵士を美化した」などを理由に中国国内での上映が禁止され、DVDなどの映像出版物の販売禁止処分を受けている。

今回の「金陵十三釵」の上映は、「反日感情をあおり、愛国主義教育を通じて国民をまとめたい」とする中国当局の意向が反映しているとみられる。ある日本問題研究者によれば、2005年春に各地で発生した反日デモ以降、中国政府はメディアやネットなどでの日本批判を抑え、学校などでも「愛国主義教育」と称する反日教育を減らした。中国政府が日中学者による共同歴史研究を支持したことも、日中関係を改善したい思惑の表れだったという。

 しかし、最近になって、こうした日本との関係修復の意思は薄れたとみられ、国内での反日教育がまた増え始めたという。

 中国の外交関係者によると、昨年秋に尖閣諸島近くで起きた中国漁船衝突事件をめぐり、対日協調路線を主導した温家宝首相が批判され、軍部や保守派が台頭した。今は対日強硬姿勢が主流になりつつあるという。また、今年秋には胡錦濤氏から習近平氏への権力交代がなされる中国共産党大会が控えており、国民の当局への不満をそらすべく、再び歴史問題を持ち出し、憎しみを日本に向けさせようとする思惑がうかがえる。

 今年、日本政府と多くの日本の民間団体は、日中国交回復40周年を機に「日中両国の友好関係を発展させたい」としているが、中国側にその気持ちは、現在のところなさそうだ。

「維新の会」めぐり野党に温度差 みんなは「打算」、自公には「脅威」

ブログ |

生き残りをかける小政党は仕方がない。

しかし、自民、民主などは、

おたおたせずに、今のところ橋下氏のやりたいようにやらせてあげればいいんです。

あれだけ「民意」、「民意」といっているんだから、民意を受けた維新の会の思うようにやらせてあげればいい。

その結果、大阪が本当に良くなるのか民意を示した大阪府民が結果を受け入れればいいだけです。自己責任だ。

抵抗勢力になったら返って、維新の会の思うつぼにはまる。

ただ、「すべてやってあげるよ」といっているみんなの党への対応をみれば、

維新の会の本音は見て取れるわけですが、、、。

今の段階では、まあやりたいようにやらせてあげることです。

吹田でも同じことなんです。

維新の会の市長に一度やりたいようにやってみて、、、

という気持ちで私は見ていました。

ただし、それが最初の約束と違ったり、ただのパフォーマンスであったり、

市民のためにならないことであった場合は、徹底抗戦ですよ、

という気構えで副議長を受けているんです。

吹田の場合は、半年たってなんとなく先が見えてきました。

維新の会の全体像もそのうち見えてくるでしょう。

(組織を拡大し続けて見えないようにしていけば別ですが、、、。)

ただ、自民や民主は今しっかり橋下さんの主張の記録をとって、

「彼は具体的にこれをやるといっているから、その点に関してはすべて応援する」とメディアをとおして、
橋下さんがやるといったことを国民に確認させておくことが必要です。

でないと、半年たつとまた違うことを言い出して、

それができないのは既存政党が悪いんだ!と話がすりすわってしまい、

協力するといったのに抵抗勢力にされてしまうからです。

民主党なんて示した方向性をすべて反故にしたんですから、
橋下さんに方向性を決めてもらえばいいのではないですか?
(日教組がついているから無理ですかね?)

自民党は、選挙の勝ち負けではなくて、
自分たちの本当にやるべきことを示し、それと大阪都構想がかみ合わないのであれば、
政策で勝負すればいい。

全国をまわりましたが、自民党の地方の若手議員にはいい人材がいます!

選挙に勝ちたいだけの、思いも政策もない自民党の国会議員はそうした後進に道を譲るべきではないんですか?

おそらく国民はそれを望んでいます。

既存政党が、サボっていたところを橋下氏につかれておたおたする様は、
非常に情けない。

もっと、ビシッとした本物の政治家が出てきて、

この国に本当に必要なことは何かを、なぜ堂々と主張しないのか?

なぜ、政局だけのパワーゲームにみんなが流されるのか?

国民はみてるんですよ。しっかりと。

そして、政治にどんどん失望しているんです。

だから、一部の利権目当てや、損得を考えた人しか政治に関わらない。

そんな人たちは信念なんかないから、風の吹く方、強い方へとなびいて行き、

そうしない者をバカだと笑います。

嫌な世界になっています。

顔にしまりのない成人が多く誕生した成人の日に、私は憂いを隠せません。

$神谷宗幣オフィシャルブログ「変えよう!若者の意識~熱カッコイイ仲間よ集え~」Powered by Ameba


「維新の会」めぐり野党に温度差 みんなは「打算」、自公には「脅威」

2012.1.8 21:56 産経ニュース

 橋下徹大阪市長率いる地域政党「大阪維新の会」をめぐって、各党とも協力姿勢は示すものの、民主党や自民党は脅威を感じ警戒しており、対応にも温度差が生まれている。衆院解散・総選挙の足音が聞こえるなかで連携するかそれぞれの思惑がある。(小島優)

 橋下氏の掲げる「大阪都構想」の実現に最も積極的なのはみんなの党だ。

 「大きな政府路線に一直線の野田政権を大転換する『みんなの維新』を起こしたい」。渡辺喜美代表は4日の記者会見で強調した。

 昨年11月の大阪ダブル選前から維新の会を支援してきたが、橋下氏らの当選後は地方自治法改正案の作成を「下請け」し、維新の会大阪府市統合本部の顧問には党の政策ブレーンまで「貸し出し」た。江田憲司幹事長は「もう連携というレベルではない」と語る。

 ただ、橋下氏の当選後の祝賀会で、渡辺氏はひな壇に上がることさえできない屈辱を味わった。ラブコールを維新の会が正面から受け止めているか微妙だが、それでも賞味期限が切れそうなみんなの党にとって、維新の会との連携は次期衆院選をにらんだ「打算」の産物といえる。

 民主、自民、公明3党にとって維新の会の躍進は「脅威」そのものだ。

 当選直後の記者会見で橋下氏は、大阪都構想実現に必要な自治法改正案で協力が得られなければ、次期衆院選で協力的な政党を支援するか、近畿一円の小選挙区、比例代表で70人の独自候補を擁立することを宣言した。今月4日には松井一郎大阪府知事が次期衆院選候補者養成を目指す「維新政治塾」の立ち上げも発表、圧力を強めつつある。

 「選挙区に対抗馬をぶつけられれば危ない」と3党の大阪府選出衆院議員らには危機感が広がる。このため、維新の会の要求に応えようと、民主党は大阪都構想などを議論する「大都市制度ワーキングチーム」を設置。今月中旬の会合に維新幹部の参加を要請した。自公両党も大阪都構想を含む都市の枠組みのあり方について検討するプロジェクトチームを設置し、独自の改正案を策定中だ。

 もっとも、自民党幹部は「次期衆院選で維新の会などの第三極が躍進するのは政権奪還の足かせになる」との本音をもらす。しばらくは消極的ながらも協力態勢を取らざるをえない状況が続きそうだ。

 一方、たちあがれ日本は橋下氏と親交のある党の後見役、石原慎太郎東京都知事を通じた連携を模索。平沼赳夫代表は5日の挨拶で「維新の会は石原先生と深い連携がある。保守再生のために翼を広げ新しい政界の息吹を起こしたい」と語った。8日のNHK番組では総選挙前の新党設立が目標と表明した。新党改革も連携に意欲

吹田市 成人祭

ブログ |

朝からたくさんの新成人が

文化会館に集まりました。

photo:01


photo:02


開会後は、彼らの小中学校時代の先生方のビデオメッセージ。

続いて南小学校の合宿部の子らの合唱。

photo:03


いい合唱でした。

photo:04



続いて市長や議長からの祝辞。

市長は、
失敗を恐れず一歩踏み出そう、と。

議長は、
成人としての権利と義務をしっかり認識しよう、と。

しかし、例年のことながら会場のざわつきが気になります。
酷くはありませんが、せっかくの式典ですから厳粛な雰囲気を自分たちでつくって欲しいものです。

photo:05



また、成人のメッセージも実行委員も女の子ばかりです。

男ももっと頑張れよ!といいたくなったのは、私だけでしょうか。

なにはともあれ、

新成人の皆さん、おめでとう。
日本や吹田を支えていくのは、
我々の世代しかいない。

頑張りましょう!

橋下徹氏の嘘 と美徳

ブログ |

八日の夜は龍馬プロジェクトのSkype会議で仲間の熱い思いを聞いて、

深夜に家に帰っても眠れないから、

新しく買ったブルーレイレコーダーで録画したテレビ番組を見た。

お目当ては、
新しく始まった平清盛。

今度は清盛の父が息子の為に息子を厳しく突き放すシーンに感動して、
また眠れなくなった。

仕方ないからたかじんのそこまで言って委員会を見たら、

橋下大阪市長が出て、

国のしくみを変えないと駄目だ!
みたいな話をしておられた。

その話は、私が二年前、維新の会をつくる時に知事に直訴した内容そのものじゃないか!とプチ切れした。

その時橋下氏は、
「大阪の知事の分際で国のかたちに口を出すなどおこがましい。そんなことは知事の仕事ではない。
君(神谷)も市会議員なんだから、国のこととかいうまえに吹田をなんとかしろ。」

と私に言われ、
こんな考えじゃ一緒にできない、橋下氏に期待していた分、ずいぶんとがっかりしたことを思い出した。

あの時の言葉を覚えておられるのなら、
大阪の市長なんだからまずは、
大阪市をなんとかしろ、と自分にいい聞かせるべきではないのか。

さらに番組が進んで、
津川雅彦氏が出てこられた。

彼のブログをホームページでも紹介したことがあるが、しっかりした保守の論客だと思っている。

その津川雅彦氏が、日本人の美徳を大切にしなければならないと、
提言すると、

橋下氏が「僕もその美徳を学校で教えたい」という趣旨の発言をされた。

photo:01


これにはブチギレプンプン

ちょっと待て!

私はずっとそうした考えを議会でも訴え、それをやりたくて、2009年に大阪教育維新を市町村から始める会を橋下氏とつくった。

そして、まず教育の基本として徳育をやりたいと我々メンバーが提案したら、

イデオロギーに絡むことはあまりやりたくない。学力テストの点数や芝生化など、見えて分かりやすい改革をやりたい、

と言ったのは橋下氏じゃないか。

その発言を聞いて、橋下氏にはついていけないと怒って辞めたメンバーもいたのに。
(ちなみにその人は今は維新の会)

あの会議に参加していたメンバーが今日の番組をみたらみんなずっこける。

その会議の様子を録画してたはずなので、また見てみたい。

しかし、本当にこの橋下氏という人は、
空気を読んで、また相手を見て、
話を変えたり合わせたりするのが上手い。

政治家が清濁併せ呑むということは、こういうことをやることなのか。

私は見習うべきなのか⁉

日の丸•君が代や今回の美徳に関する橋下氏の過去の議会発言をチェックしてみて欲しい。

津川雅彦氏の思いとは違う発言になっているはずだ。

いみじくも津川雅彦氏は、
美徳は一瞬でわかるとおっしゃっていた。

そのとおりだ。

勢いのある橋下氏に必死にすがりつこうとする国会議員からも美徳は感じられなかった。

橋下氏は上手くかわしていた。

私の発言も議会の議事録に残っている。
また、ブログもホームページもすべて残っている。

私も公人として、あまり人を避難することはブログなどで書かないようにしてきたが、

橋下氏が誕生させた維新の会の吹田市長のやり方を間近でみせられ、
また公共の電波で、自分が関わってきた人たちの嘘みたいな話を聞かされ続け、それに踊らされる大衆をみていると、
気がおかしくなりそうなので、
正直な思いを記す。

私は頑固に一本道を来ている。
その証拠もある。

しかし、私には発信力がない。

よって、まるで正義の味方の維新の会に反発する悪者のように非難のメールを送られる。

ふざけるな!

こっちはずっと同じことをいい続けている。

テレビや新聞の目先の報道に踊らされる人たちよ!
なんで維新の会に入らないんだ、と匿名でいってくる人たちよ!

自分の発言や投票に責任をもってくれ。

政権交代と叫んだ民主党を応援してなかっただろうな。

といい返したい。

国会議員が世論迎合で何もできないと、馬鹿にする橋下氏が、メディアや大衆に迎合していると、私には見える。
いや、煽っている。

彼の政策には、賛同するものもあるが、やはりついてはいけない。

改めてそう感じる午前四時である。

気がおかしくなる前に政治なんて関わるのを辞めるか。

と思ってしまう時もある。

しかし、それでは私を信じてくれたひとが悲しむし、

美しくない。

吉田松陰や土方歳三は負けても美しいのである。

勝てば官軍、と勝ちそうな方にふらふらついていくのは、賢いが美しくない。

津川雅彦氏がおっしゃるように、

今その時に全力を尽くそう。

中日新聞の社説に取り上げてもらいました!

ブログ |

$神谷宗幣オフィシャルブログ「変えよう!若者の意識~熱カッコイイ仲間よ集え~」Powered by Ameba

三重の鈴木知事から連絡があり、

龍馬プロジェクトのことが新聞に載ってるよ!とのこと。

早速引用しました!!

中日新聞 社説 1月8日

地方から国を変えよう 週のはじめに考える

 「地域のことは地域で」という地方分権が進みません。中央府省が抵抗し、自治体に戸惑いがあります。住民自ら動きだすことが、近くて確かな道です。
 地方分権の議論は実は古く一九八一(昭和五十六)年発足の臨時行政調査会から始まりました。のちに三公社の民営化につなげた「土光臨調」です。その後、途切れることなく三十年余も議論が続いています。この間、国の機関委任事務が廃止され、議会の権限が強化されるなど少しずつ前進してきました。民主党政権は、国が権限を分け与えるイメージを改めようと「地域主権」と名付け、改革に意欲を見せました。しかし…。

修繕より建て替え

 改革の本丸である国の出先機関の原則廃止は先送りされ、なお府省側の執拗(しつよう)な抵抗に遭っています。一括交付金も中身があいまいなままで、二年目も完全実施はお預けです。鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦首相と代わるにつれて、熱がだんだん冷めてきているような気がしてなりません。
 本年度はかろうじて、国が基準を決めている義務付け・枠付けの見直しが進みました。でも例えるなら、家の土台が腐って傾いているのに、ドアや窓を修繕しているようなもの。その土台こそ、国と地方の行財政システムです。もう建て替える時期に来ているのではないでしょうか。
 それならと、上がったのろしが大阪都構想です。大阪維新の会の勢いは止まりません。「このままではだめだ」という府民の思いをつかんだだけでなく、国をも動かそうとしています。何も大阪に限ったことではありません。国民の多くが「仕組みを変えなければ」と考え始めています。

復興も「急がば回れ」

 東日本大震災の復興が被災自治体の主導で進みつつあることは評価できます。前町長が犠牲となった岩手県大槌町では、八月に就任した碇川(いかりがわ)豊・新町長がボトムアップの復興計画づくりを決め、地区ごとの復興協議会が案を持ち寄りました。合意形成に時間を要するけれど、「急がば回れ」でいいでしょう。自分たちの未来をじっくり話し合って決める、それは住民自治の原点です。自治体のオーナーは住民なのだから。
 こうした住民と行政の協働が各地で試行されています。地域委員会や市民討議会の類もそうです。公共とはもちろん、行政だけのものではありません。自分ができることは自分でやる、それでだめなら地域社会や所属団体が支える、もしそれでもだめなら公的に支える-という「自助、共助、公助」の原則を再認識しましょう。公助も、住民に一番近い自治体が担うべきです。ニア・イズ・ベター、近いほど良い、だから地方分権を進めるのです。
 一方で、存在意義が問われる議会の改革は待ったなしです。自治体議会改革フォーラムの調査では、議会と議員の役割・責務を明記した議会基本条例の制定は過去四年間で二百件を超え、検討中を含めると四百件余といいます。一方、改革に取り組んでいない議会も依然四割あります。
 ある議員研修での出来事。講演後に町議から「で、何をすればいいのか」「モデルを教えてほしい」と質問が出て、あぜんとした講師は「それを考えるのが議員でしょ」と言いたいのをぐっとこらえて、「あなた方がぜひモデルに」と答えたそうです。首長の追認機関から早く脱皮してもらいたいものです。
 期待したい動きもあります。地方から国を変えよう、と百人を超える地方議員が集まった「龍馬プロジェクト」。全国会会長を務める大阪府吹田市議会副議長の神谷宗幣さん(34)ら数人の呼び掛けから始まりました。
 無関心の壁を越えようと住民、特に若者の意識変革から実践しているところが、期待したい理由です。目標は維新の会の橋下徹代表と似ていますが、「カリスマでなく地に足のついた改革を」(神谷会長)と言います。仲間から鈴木英敬・三重県知事や山野之義・金沢市長ら首長も輩出し、次は国政を目指すとのこと。次期衆院選で打ち出す政策に注目したいです。

理想像は「地方政府」

 地方分権が成り立つには、地方税財源を確保するための抜本改革が避けられません。自治体の課税自主権も拡充しなければなりません。一昨年の地域主権戦略大綱に、自治財政権を確立した「地方政府」という概念が盛り込まれました。これが理想像でしょう。
 併せて、都道府県は必要なのか。道州制が望ましいのか。過疎の自治体をどう守るのか-。これまで提言止まりの課題が山積みです。国の議論が進まないなら、地方が率先しようではありませんか。でなければ、この国の未来は描けない気がしてなりません。