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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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日本の戦略はいかに??

ブログ |

昨日、映画「山本五十六」をみて、

日本の中央は、世界情勢をどう見ているのか気になった。

国内の世論ばかり気にしていると、

肝心のところを見失いかねない。

また、国民一人一人に大きな視点が無ければ、

目先の利益のために、誤った世論を形成してしまう。

政治家の務めは、大衆に迎合することではなく、

有権者を啓蒙し、国家や地域の方向性を示していくことである。

そのために学び、考えるために、税金から歳費を頂くのである。

そうした政治家倫理が乏しいために、選挙や利権のために動くものがいて、

また、有権者もそれを期待してしまうというマイナスのスパイラルがある。

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中国海洋覇権 米、アジアで包囲網
産経新聞 1月1日(日)7時55分配信

 南シナ海やインド洋などで急速に台頭する中国の軍事力に対抗して、米国が戦略的な「アジア回帰」にかじを切った。中国との領有権問題やシーレーン(海上交通路)をめぐる争いを抱える周辺国にも「軍拡」の動きは鮮明だ。北朝鮮の金正日総書記の死去で新たな不安定要因が加わったアジア太平洋を舞台に2012年、同盟国を巻き込んだ米中両国のせめぎ合いはどうなるのか。(田中靖人、野口東秀)

 ■軍部増長 狙いは第2列島線

 中国の基本戦略は小笠原諸島から米軍の拠点・グアム、インドネシアを結ぶ「第2列島線」に勢力範囲を及ぼすことにある。軍事利用を視野にインド洋で港湾施設を整備する「真珠の首飾り」戦略や西太平洋などでの演習定例化、海洋調査船派遣などで米国に対する牽制(けんせい)を強めるだろう。将来的には米国並みの外洋海軍の建設を目指す。

 中国は今、軍部の発言力が増しており、今後は周辺外交や安全保障政策に対する影響力が強まるかどうか注視しなくてはならない。

 “独走”の流れを強めているのが、海軍、第2砲兵(戦略ミサイル部隊)、そして戦闘機、爆撃機、巡航ミサイルの開発を軸とする空軍の重視戦略だ。今年にも就役が予想される訓練空母ワリヤーグに加え、2020年ごろまでに国産空母2隻が完成するとみられる。71隻の潜水艦も新旧の交代が進む。将来的には80隻態勢ともいわれる。

 しかし、空母保有の主眼は存在感の誇示と艦隊の防空にすぎず、艦載機発艦の技術不足だけでなく、最先端を進む米国の空母運用思想が十分研究されていないなどハード・ソフト両面で限界もみえる。

 核兵器の充実も進む。保有核弾頭について250発程度とみられているが、米紙ワシントン・ポストは昨年11月、中国には5千キロメートルのトンネルがあり、3千発の核弾頭が隠されているとの調査結果を紹介。多弾頭化、小型化に向けた研究も進むとみられる。

 「宇宙軍」創設に向けた研究も加速。宇宙ステーションからの相手国の軍事衛星への攻撃を含む構想だが、有事の際は空軍の戦闘機が衛星を利用して攻撃するなど「空天一体化」戦術の完成に向けて研究。空母キラーとされる対艦弾道ミサイル「東風21D」の精密誘導も担うとみられる軍事偵察衛星「遥感」の打ち上げも頻繁になるだろう。

 中国軍は5年前の時点で「南シナ海、インド洋、西太平洋での作戦能力、米軍に対する抑止力の確保が力点」(幹部)としており、その目標達成に向けた攻撃力の向上に今後も邁進(まいしん)するとみられる。中国の拡張的な軍備増強や外洋進出は、局地レベルでの偶発的な軍事衝突に発展する可能性もはらむ。

 ■中東から軸足「一正面」戦略

 オバマ大統領が昨年11月、アジア太平洋地域に軸足を移し安全保障上の最重点地域とする方針を発表したことで米軍は今年、「中東、北朝鮮の二正面での紛争に同時対処する戦略から、中国を囲い込む一正面への大転換」(川上高司拓殖大教授)に踏み出す。

 昨年策定した海空軍一体運用構想「エアシーバトル(空海戦闘)」について今年前半から同盟国への説明を開始し、対艦弾道ミサイルなど米軍接近を阻止する中国の能力にどう対抗するか、役割分担を協議する。同盟国以外との軍事交流も増やすもようだ。

 豪州北部ダーウィンには今年半ば、米海兵隊の第1陣、1個中隊が駐留開始。米ノースカロライナ州の第2海兵遠征軍傘下の部隊から派遣される見通しだ。2016年までに2500人に拡充するが、緊急時に単独で行動できる海兵遠征部隊(MEU)として編成されるかが焦点となる。

 前方展開拠点では、原子力潜水艦や戦略爆撃機が派遣される英領ディエゴガルシアやグアムの重要性が高まる。シンガポールへの沿海域戦闘艦の展開や、インド洋ココス諸島の豪州軍施設の共同使用も具体化を進める。ただ、グアムのインフラ整備の一部は普天間飛行場移設と連動しており、日本の対応次第で影響を受ける。

 また、米国防費削減が影を落とす。決定済みの10年間4500億ドル(約35兆円)分は、アフガニスタンや欧州の態勢縮小で吸収するとみられるが、議会の協議決裂で強制的に上積みされた13年からの同6千億ドルの削減が実行されれば、アジア太平洋での態勢縮小も避けられない。

 ■韓国、インドなど海軍強化

 韓国は、済州島の南西約150キロの暗礁「離於(イオ)島」(中国名・蘇岩礁)の領有権を中国と争い、済州島には2014年の完成を目指し、大型艦20隻などが係留できる軍民共用港を建設中だ。中国の海洋進出や北朝鮮の動向もにらんで海上戦力も強化。07年に東アジア最大の強襲揚陸艦「独島」が就役。10年には第7機動戦団が発足し、今年3月にはイージス艦3隻、駆逐艦6隻態勢となる。潜水艦部隊も18年までに18隻に増強する。

 西沙(英語名・パラセル)諸島の領有権をめぐり過去中国と軍事衝突したベトナムは、南シナ海の安保が国家発展に不可欠とする海洋戦略を掲げ、カムラン湾に米露の艦船を寄港させて中国ににらみをきかす。

 装備はロシア製が中心で09年に潜水艦部隊創設に向け、キロ級潜水艦6隻の購入契約をロシアと締結。14年から毎年1隻が納入される。フリゲート艦2隻を11年に導入、コルベット艦も07年から増強中だ。昨年にはインドから超音速対艦ミサイルを購入。航空戦力も、第4世代の制空戦闘機スホイ27、多用途戦闘機スホイ30の増強を続けている。

 フィリピンは、米
軍基地撤退後の1994年末、南沙(同・スプラトリー)諸島ミスチーフ礁の実効支配を中国に奪われた。昨年南シナ海の呼称を「西フィリピン海」に変更するなど中国の覇権拡大に対抗姿勢を示すが、主要艦艇は第二次大戦期の米国製フリゲート艦1隻のみ。米国もてこ入れに乗り出し、昨年、米沿岸警備隊を退役した巡視船1隻を売却し、今後3隻に増勢する。

 インドはシーレーンの重要海域であるインド洋への中国の進出に、アフリカ東部から東南アジアを結ぶ「ダイヤのネックレス」戦略で対抗。02年から15年間の海軍近代化計画で、世界第3位の海軍建設を目指す。

 計画は、新規空母3隻と原子力潜水艦5隻、通常動力型潜水艦6隻の導入が中心。新空母1番艦は、ロシアから購入して改修中で、13年の就役を予定する。2、3番艦は国産化し14、17年の就役を計画。09年には初の国産戦略原潜が進水し、試験中とみられる。

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