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理事長 高橋史朗からのメッセージ
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日本の伝統的な育児法は母子の愛着を土台として、元服を境に甘えや依存を
断ち切って子供の壁になる父性的かかわりを重視するものでした。
第二次大戦後、ルース・ベネディクトは『菊と刀』で日本の伝統的な育児法
が集団主義的な人を育てたと批判し、日本の育児法は混乱しました。
昭和41年に『スポック博士の育児書』が和訳され、育児のバイブルのよう
な扱いを受け、わが国に大きな影響を与え、その影響を受けた厚生省の母子健
康手帳副読本の大改訂により、親主導から子供中心の子育て法革命が全国に広
がりました。
そして、高度経済成長とともに核家族化が急速に進行し、祖父母から伝承さ
れてきた子育て文化は断絶しました。スポック博士は、自由放任が子供の独創
力を伸ばすと主張し、子供の自分の感情のまま、表現する権利が尊重されるべ
きだと強調しました。
しかし、1970年代にアメリカで発生した乳児ボツリヌス症事件で2歳半
までの赤ちゃんの腸の特性が大人とまったく異なることが明らかになり、スポ
ック博士の育児法は全面的に否定され、代わって日本の伝統的な母乳中心の育
児法(2歳半まで)に切り替わりました。
スポック博士自身が、自らの育児法が間違っていたことを、1974年に公
に認め、親はわが子に礼儀作法、身だしなみなどを含め躾なければならないこ
と、訓練を施さなければならないことを認めて謝罪し、主張を変更しました。
当の本人が誤りを認めたにもかかわらず、この誤った子供中心主義の育児法
が戦後の教育界を席捲し猛威をふるいました。
戦後の日本人は伝統的な育児法への自信を失い、欧米型の合理的育児法へと
シフトしましたが、欧米はその誤りに気づき、軌道修正を始めました。ブッシ
ュ米大統領とサッチャー英首相は「児童中心主義が教育荒廃の原因」と強く批
判し、ミッテラン仏大統領も「児童中心主義による教育が協同的記憶を喪失さ
せ、わが国に損失をもたらした」と指摘しました。
わが国において児童中心主義を明確に見直すと提言したのは平成10年の次
代を担う青少年について考える有識者会議で「地獄への道」は子供たちへの「
教育的配慮」という「善意」で敷き詰められている、と厳しく批判しました。
そして、親としての成長を促し、母性、父性を育むことが最も重要であると
して、“親としての学習”“親になるための学習”機会の充実が必要であると
提言しました。
「親学」は、このような戦後の誤った児童中心主義を見直す中で、時代の要
請として登場したといえます。
ところで、最近のテレビのニュース番組で、小学生の水谷ゆう(10歳)が
「ファースト・アルバム、ユー」で今月に歌手デビューする曲が紹介され、話
題をよんでいます。
私もたまたま出張先でテレビ朝日の午前8時からのニュース番組「モーニン
グ・バード」で、雲の上から親を選んで生まれてきた、という曲を聴きました。
この曲を聴いた母親にインタビューしたところ、「子育てで悩んでいたが、
私は娘に選ばれたんだと知って自信がわき、子育ての励みになりました」と答
えていたのが印象的でした。
産婦人科医の池川明氏によれば、胎内記憶がある子は34%、誕生記憶があ
る子は24%(長野県の保育園の親子3600人のアンケート調査)に及び、
①子供の選択で両親は選ばれる②子供は両親(特に母親を助けるために生まれ
てくる)③子供は自分の人生を達成するために生まれてくる、といいます。
関心がある方は、以下の参考文献を読んでみてください。
『ママのおなかをえらんできたよ』『雲の上でママをみていたときのこと』
『おぼえているよ。ママのおなかにいたときのこと』『ママ、さよなら。あり
がとう』『ママのおなかをえらんだわけは・・・』(以上、二見書房)『ママ
を守るために生まれてきたよ!』『ママ、生まれる前から大好きだよ!』(以
上、学研パブリッシング)『赤ちゃんと話そう!生まれる前からの子育て』
『おなかの赤ちゃんと話せる本』(以上、学陽書房)『子どもは親を選んで生
まれてくる』(日本教文社)『子どもはあなたに大切なことを伝えるために生
まれてきた』(青春出版社)『おなかの中から始める子育て』(サンマーク出
版)『胎内記憶』(角川新書)『ママ、しんぱいいらないよ』(神田翔臣との
共著、アルマット)
(親学推進協会理事長 高橋史朗)