9月12日から3日間、神谷議員の東京研修にご同行させていただきました。 大阪での活動の中でなかなか上京の機会は多く得ることができないため、3日間という限られた時間の中、多くの場所へ足を運び、 また人と出会い、情報と接触してきました。今回はその東京研修のご報告をさせていただきます。
9月12日
・ 人材育成セミナー
初日はまず人材育成会社のセミナーの見学のため、 九段下へと向かいました。この企業は、 大学生や若手社会人を対象にした教育事業を展開しており、 ①リーダーシップ②感謝の気持ち③倫理道徳観④コミュニケーション能力⑤高い志からなる「人間力」 を養うことで次世代の日本を担う若者の育成を手掛けています。
この日の昼の授業は主に就活を秋に控える大学3年生や、既に内定を獲得した4年生が受講していました。2時間にわたる授業では、 営業や面接のシミュレーションを通したプレゼンテーション能力の向上が図られました。受講者は自分が好きなものや、 自分の夢をいかに聞き手に伝えるか、試行錯誤しながら取り組んでおり、 時には講師に厳しい言葉をかけられながらもそれを跳ね返そうとする気迫を感じました。
「中途半端な夢は道半ばで潰えてしまう。劣勢を跳ね返す逆境力を身につけなければならない。」
講師からは、 同世代に囲まれた学生生活では決して気づくことのない我々学生の未熟さや現実の厳しさを突きつけるメッセージとともに、 自分の人生を真剣に生きることで夢を追ってほしいというエールを感じました。
・ 中村天風勉強会
続いて、 天風会の創始者であり、心身統一法を世に普及した中村天風氏の教えを学ぶため、勉強会に参加しました。
「心が川上で身体は川下」だとするその教えは、人の意識を実在意識と潜在意識とに分け、 ポジティブな要素を潜在意識に刷り込むことによって身体の調子をも整えることを説いています。逆にいえば、 身体の乱れの原因は往々にして心の乱れに根拠を求めることができるということです。すべての答えは自分の中にあり、自己との対話、 内省、そして暗示によるネガティブな潜在意識の浄化によって社会から切り離された本当の自分「真我」を見つめることが重要だそうです。 一見すると精神論のように思われますが、これらはすべて科学的・医学的根拠にもとづいた理論であるとのことでした。
・ 人材育成セミナー
昼に引き続いてセミナーを見学させていただきました。 今回は若い社会人向けの「情報」についての講義でした。
インターネットの日常化、 ソーシャルメディアの台頭によって個人が莫大な量の情報にアクセスすることができる現代において、 情報との付き合い方は皆が考えなければなりません。この授業では情報の取捨選択の際の判断基準や情報の使い方を中心に展開されました。
ユーモアを交えたお話の中に、 情報の出所はどこか、いつの情報か、他に情報はないかなど、 ひとつの情報を読み解く際に気を配らなければならないポイントがいくつか示され、受講者も熱心に耳を傾けていました。
容易に情報を入手できるからこそ、 個人に求められる情報リテラシーのレベルも高まっています。ネットリテラシーやメディアリテラシーなど、 私自身学ばなければならないことが多いと感じます。
9月13日
・ 「命の水プロジェクト」勉強会
水ビジネスによって東日本大震災からの復興、 また日本のアジアでのプレゼンス向上を標榜する輝水工業・森社長による講演をお聞きしました。 世界には安全な水を得られない人が11億人、そして5歳まで生きられない子どもが約5億人いるそうです。 その中で日本に求められていることは何なのか。森社長が行き着いた答えが新たな開発援助の形を創造し、 水の供給を支援することでした。
今自分が日本社会の中で果たせる役割は何か、 また自分が住む日本がアジア、世界の中で果たせる役割は何か、真摯に自分の立場に伴う責任感や義務感を見つめ続け、 築き上げられた理念をビジネスモデルに落とし込み実行している森社長の姿に大きく感銘を受けました。
・ 人材育成セミナー
前日に続いてセミナーを見学しました。 今回のテーマは「立志」。志を立てるための土台を築くための講義でした。
講師は、 夢とは限りなく私的な自己欲求充足のためのもので、志はそこに社会貢献意欲が重なったものと定義されていました。若者、 特に学生が抱く将来像のほとんどが「夢」に基づいたものだと思います。
なぜ夢だけではいけないのか。 これは私の個人的な見解ですが、私たちの生活が他者の社会貢献に拠っているからではないでしょうか。 それは現代の人々の社会貢献だけではありません。日本という国を発展させてきた先人の努力や苦労にも我々の生活は支え垂れています。 したがって、自分だけが己の欲求を満たすため、または己の身の保全のためだけに生きるというのは傲慢のそしりを免れません。
話が少し逸れましたが、 それではなぜ我々は志を立てられないのか。そのポイントが4つ挙げられました。
① 事実を直視しない
②他人と比較しがち
③物事を先延ばしにしがち
④目標を持たない。
以上の4点を日々の生活の中で意識して、 志を立て自分の生きる道を決断してほしいとの講師の熱い思いに、正直に私は心を揺さぶられ、 大きな一歩を踏み出す勇気を与えられました。
9月14日
・ 霞が関ビルディングにてランチミーティング
霞ヶ関ビルディングにて若手官僚を中心とした方々とのランチミーティングに参加しました。 震災で被害を受けた地域の第一義産業の復興作業の進捗状況報告や、世界各国における社会起業支援体制、 仮設住宅コミュニティーにおけるボランティアの支援などのお話がありました。
震災からの復興をはじめ、 日本社会をよりよい場所にすることは政府による上からの推進力だけでは叶いません。このように、 社会起業家やボランティアの支援を民間や地域社会が担っていくことによってオールジャパン体制が築かれ、 多くの国民が一丸となって同じ方向に進んでいく社会設計が、 様々な危機に瀕する日本においてますます重要性を高めていくのではないかと思います。
・ 人材育成セミナー
東京視察の最終日となったこの日も、 セミナー 「コミュニケーション講座(基礎編)」を見学させていただきました。
コミュニケーションの本質は一方的な発信ではなく相手の立場に立つことにあり、常に言葉でのキャッチボールを意識しなければならない。 同時に言葉に気持ちを乗せることで、「感情のキャッチボール」も心掛けなければならないと講師はおっしゃります。
そのためには、自分の意見を主張することも大事であるが、それと共に相手の真意を読み取る傾聴を心がけ、また表情やアイコンタクト、ジェスチャーなどの非言語表現にも気を配らねばならない。 その結果よりよい人間関係の構築や、円滑で正確な情報の交換・共有、そして相手への働きかけが可能になるとのことでした。
翻って私のコミュニケーションはどうか考えて見た時に、 日々経験や知識を積み重ねるたびに主張したいことが積み上がっていき、 つい相手の話に耳を傾けることを忘れてしまうことがあります。今回教わったことはごく基本的なコミュニケーション技術ではありましたが、今一度自分本意のコミュニケーションに傾いていた自分を戒めるきっかけとなりました。
東京研修を終えて
3日間という短い時間ではありましたが、 休む暇なく駆け回る神谷議員に同行して出会った方々はそれぞれが違うフィールドで国家のグラウンドデザインを描きながら戦っていました。 若輩者の私が日本のために立ち上がれ、立ち上がろうといくらがなり立てたところで、 それだけの力や立場がないことを痛感します。 そのような私にできることは小さいかもしれませんが、志は大きく持ち、 地に足をつけながら身の回りの人間から後姿で鼓舞できるような存在になることから始めようと思います。
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