龍馬プロジェクトでは、毎週メルマガを発行しています。
選挙後に大分市議でもある倉掛副会長が寄稿してくれた文章を皆さんにご紹介します。
よろしければ、皆さんも読者になってください。
http://ryouma-project.com/index.php?itemid=14&catid=8
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| 【メンバー寄稿】龍馬プロジェクト 倉掛 賢裕
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統一地方選挙が終わりました。
龍馬プロジェクトからは知事選1名、市長選挙5名をはじめとする95名のメンバーが選挙に挑み、
結果は70勝25敗。三重県知事選は勝利したものの、市長選は全敗という厳しい結果であったと
言わざるを得ないと思います。
東日本大震災の影響もあり、前半は低調だった選挙ムードも後半戦に入ると日に日に
そういったものもなくなっていったように感じています。
もちろん、地域ごとに大きく様子が違ったようではありますが。
鈴木英敬戦略本部長の知事選出馬に伴い、代行職を務めさせていただき、今回の選挙を私なりに
総括してみました。今回の選挙の注目点、大きくは地域政党の躍進があるのかということ、
もう一つは東日本大震災を受けて有権者の政治に対する意識の変化があるのかということだったと思っています。
1点目の地域政党についてですが、大阪維新の会は大躍進、減税日本は名古屋を除き惨敗
という結果に終わったと言っていいと思います。
前半戦の名古屋市議選では河村氏の知名度で大きく議席を伸ばしましたが、これは議会解散や
出直し市長選に対して市民が持つ議会不信や政治不信をうまく引き込んだという見方をしています。
現に衆議院の補選や後半の統一地方選でも大きな影響、得票はしていません。
対照的に大阪維新の会は大阪府内の選挙すべてにおいて大きなムーブメントを起こしました。
当会幹事長の石川勝氏が出馬した吹田市長選挙でも維新の会の候補が保守票を分散したにも関わらず、
民主推薦で組織が強大な現職を打ち破っています。
さらに、吹田市議選では2番目に得票した当会会長神谷宗幣氏を2倍近く新人候補が得票して当選しています。
この候補は1人で「吹田・維新の会」を名乗り吹田市過去最高得票で当選。
高槻市でも「高槻維新の会」を名乗る2人が1位と2位で当選という現象が起きています。
このことからも分かるように、大阪の有権者は大阪維新の会に飛び付くあまり、それを利用する政治家に騙されてしまっています。同じ政治家としてこのようなことをして当選する政治家に怒りを覚えると同時に、
こんなことに騙される有権者も賢くならなければ自分たちが選び、自分たちが潰されることになってしまうのではないかと危惧しています。
少し長くなりつつありますが、ここで減税日本と大阪維新の会の共通点と相違点についても
触れておきたいと思います。共通点とは皆さんも感じている通り、有権者は減税日本や
大阪維新の会に期待しているのではないということ。どちらも河村氏と橋下氏に対する期待であり、
新聞やニュースでなくワイドショーで注目される話題性をもった『タレント』であったということです。
私の見方では、吹田の市長選も神谷会長が仮にワイドショーで取り上げられるような『タレント』
になっていたなら結果は違ったのだろうと推測しています。
政治家として有名なだけでは有権者は関心を持たない、関心を惹く入口が「政治」という
壁に当たることなく「娯楽」「テレビ」であるというのが現状で、その入口が入口でなく
有権者の知る政治のすべてになってしまっているのだと思います。
次に、相違点についてですが、河村氏は利益誘導型、橋下氏は新フレーズ型と分類しています。
河村氏は名古屋市議会との対立の中で、議会を政治の悪役に仕立て、「減税」や議員定数・報酬削減、
市長の報酬大幅削減といったことを訴えていました。市民の味方・政治家の敵というイメージを作り、
市民にとって損か得かを訴えていましたので、市議選では大きく勝利しましたが、他の選挙ではさほど
影響を生まなかったのだと感じています。
今後も大きく躍進することもないと思われますし、有権者に媚びる政治は長く続きませんので、
自然に溶解していくのではないでしょうか。片や橋下氏は「大阪の財政を建て直す」として鮮烈デビューをし、
現在は「大阪都構想」を掲げています。この大阪都構想、正直言って誰も分からないのですが、
財政再建とうまくイメージをつなげ、大阪都ができれば大阪は財政も健全化し、政治もよくなる
というイメージをいまのところはうまく与えています。
この理由には「都構想」という言葉が持つ先進的なイメージが非常に大きいのではないかと考えています。
有権者は、意味も内容も分からないけど、府より都の方が経済も活性化していいまちになる、都になれば東京一極集中でなく大阪もより発展するみたいなイメージを無意識のうちに持っているのだろうと思います。
「大阪県構想」って聞くと逆のイメージを持っちゃいますよね。単純にそういうことなんだろうと思っています。
そうは言っても河村氏と比べると前進的なイメージが強いので、今後も一定の影響力を持つものだと思います。
地域政党の件で長くなりましたが、東日本大震災の影響についても触れておかなければなりません。
今回、私が多くの選挙に行かせていただき、これまでの選挙と明らかに変わったことがありました。
気付いている方も多いと思いますが、地方の政治家が国のあり方を語っても自然に受け容れられるようになっています。
これは、国民の意識が大きく変わった証であり、龍馬プロジェクトがずっと訴えてきたことでもあります。
今までは地方議員が「地域から日本を変える!」なんて言っても「地方議員は地元の世話をするのが仕事。
国会議員じゃない奴が国の事とか言うな。」みたいなことを言われていたのが明らかに変わってきていました。
「日本の国が大変な時だからこそ、それぞれの地域が国のために何ができるかを考えていかなければならない。」
という訴えが自然と受け容れられるよ