吹田第六中学校を視察しました。
*校長先生の学校紹介
吹田市立第六中学校は、
創設41年目で、吹田で6番目の歴史を誇る学校です。
去年の5月から家庭訪問を再開し、保護者と教師が対話をする場を設けました。
さらに、
1学期ごとに1週間、学校のすべての授業を見学できる「オープンウィーク」を設け、
その期間に卒業生による出前授業を実施する等、開けた学校つくりをしています。
地域の方々による学校への支援も多く、地元と密接した学校です。地域の方々の協力には、本当に感謝しています。
また、
昨年の10月からスクールランチを導入し、多くの生徒がこれを利用しています。
文化祭では吹田のメイシアターで3年生が、クラスを超えた演劇を実施するなど、学校行事にも力を入れています。
市民の方から私のHPの「熱血先生」で取り上げてほしいと要望のあったほどの原校長先生。実際にお会いしてみて、
市民の方の推薦の意味が良く分かりました。
(校長先生との懇談)
要望としては、やはり校舎の老朽化があり、清潔な明るい環境で子供達に学ばせてあげたいという校長先生の思いが一番伝わってきた。
中学校の問題点を正直に私に教えてくださったのだが、私が考えている全市的な課題とほぼ一致しており、
これは吹田の大人が総力をかけて取り組まなければ、一学校や校区だけでどうこうできる問題ではないことが再認識できた。
また、六中の保護者の方は、卒業生も多く、地域の協力が大変大きいということも良く分かった。ここが、
地域教育再生の鍵になると考えているので、今後提案をしていきたいと思う。
(校長先生の思い)
本校は今年で開校41年目を迎え卒業生の数も現3年生を加えると9600名を超えています。
現在の生徒数は500名弱の中規模の学校ですが、
昭和54年からのピーク時には毎年在校生が1000名を超えるという時代が10年近く続きました。
その当時の子ども達がクラブ活動で勝ち取った盾やトロフィーが校長室には所狭しと飾られています。
そんな時代を過ごした卒業生やPTA関係者の方々が今も地域にはたくさんおられます。
六中への想いが熱くいろんな場面で学校を支援していただいています。六中は昔も今も地域に支えられた学校です。今、
六中には多くの課題がありますが、地域が誇れる学校づくりこそが校長としての私の使命であると考えています。
地域の方がボランティアでつけてくださった防護ネット。溝のふたも手作りで作られており、地域とのつながりが確認できました。
英語の少人数クラス。先生の目が行き届くので雰囲気がアットホームでした。
現場の先生方の人数確保の重要性がわかります。
校舎は本当に古く、殺伐とした印象を受けました。
一方、最近作られたスクールランチの配膳室。ここだけ異空間でした。
これくらいの環境を作ってあげたいと思います。
*神谷コメント
市民の方からもメールや相談でお聞きしていたが、確かに課題のある学校ではあると感じた。
しかし、校長先生とお会いし、教育委員会もそこは認識をしてくれているのだとよく分かった。かなり、
情熱ある校長先生を配置してくれている。いつも言うことだが、教育は人と人とのぶつかり合いで、情熱のないところに良い教育はない。また、
地域の協力もあると聞いた。
リーダーの情熱と周囲の理解協力があれば、学校は必ず良くなる。私も今後意識して、当校の課題克服に協力していきたい。
*インターン生コメント
今日はじめて学校訪問に参加しました。はじめに外から学校を見たときは、
校舎が古く、下駄箱あたりは特に風情があるなと思いました。しかし中に入ると、吹田の学校全てらしいですが、
光が入りにくい構造をしていて、このあたりは改善したほうがいいと思いました。生徒の美術作品を飾るなど、
校舎が明るくなるようにはされていましたが、本当に明るい校舎にするには行政による大幅な改築が必要だと思います。
そうすれば生徒はもっと明るくなるでしょう。
校長先生はとても熱心な方で、
いつでも生徒のことを第一に考えておられて感激しました。生徒との距離も近く、
地域の方とも協力して学校改善へのいろいろな取り組みもしておられて、これからも吹田六中をどんどん良くしていかれることでしょう。
(後藤)
初めての学校訪問をし、
神谷議員と校長先生の様々な意見交換を聞かせていただきました。
正直なところ今の先生方にはまったく期待していませんでした。
言い方が悪いと思いますが、私がこう思っていたのには理由があります。日本の教職員の皆さんは、仕事の大半が事務作業で、
担当しているクラスにだけ力を注ぐことが不可能になっています。そのため生徒と面と向かって会話する機会が少なく、それにより、
相手にされない生徒が非行にはしってしまう。大げさかもしれませんが、これが要因ではあるのです。
先生方が悪いといっているわけではありません。今の日本の、教育に対する姿勢が薄く、
全ての責任を先生方一人一人に負わせるような制度になっているのがいけないのです。
第六中学校の校長先生は神谷議員と同じく、
日本の教育をなんとか立て直したいと熱く思っている方でした。
私は現職の教師にこんな熱い想いを持っている方がいるとは思っていなかったので、なぜか非常に嬉しくなりました。
一人一人の力は弱くても、こういう熱い想いを持った方々が集まり、協力し合って行動すると、
必ず日本のトップの方を納得させるような強力な力になることと思います。
私が特に印象に残ったのは「決して、
非行にはしる子供が悪いというわけではない」ということです。なぜ子供が非行にはしるのか。それは、
親から愛情を注がれてこなかったからです。親からの愛情がなければ誰にも相手にしてもらえないという気持ちになってしまいます。
経済的に苦しいから働かなければならない。だから子供を相手にすることが出来ない。その理由も分かります。しかし、
本気でどうにかしようとおもえば子供と面と向かって会話する時間を確保することは絶対に可能だと思います。ですから「親学」
というものには非常に興味があります。自らも積極的に知識を深め、勉強会などがあれば必ず参加しようと思います。
「親が変わらなければ子どもは変わらない」この言葉には衝撃を受けました。
今まで非行にはしっている子どもたちを見るたび腹が立っていました。しかし、あの子たちも迷っていたんだと。親に相手にされず、
教師にも相手にされない。そのような子たちに真面目になれというのには無理がありすぎる。
今日の学校訪問で今までの自分の思い込みがガラッと変わりました。
この貴重な経験は必ず自分の将来の指針となることでしょう。(中村)