日々の活動やニュースに対する考え、視察の報告などをブログにまとめています。

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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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沖縄県 うるま市 勝連 現代版組踊「肝高の阿麻和利」を視察して

視察・研修報告 |

私の選挙公約は「吹田の教育を変える」です。

有言実行でなければ気がすまない性質なので、なんとか市民の皆さんに喜んでもらえる教育の環境作りをしたいと必死です。極端な話、
議員になって一年くらいは教育問題しか扱ってこなかったくらいです。

議員が関わって変えられる教育環境といえば、「学校・家庭・地域
の中では学校しかないくらいに考えて、吹田の学校現場を知ろうと53の小中学校を回っています(現在41校)。しかし、
現場を見てすぐに感じたのは、現場はやはり限界であるということでした。自分も教師として、少しですが現場で働いていましたから、
先生方が頑張っていることは分かっていました。吹田の先生も頑張っておられます。ここにこれ以上頑張れを言い続けても、
やる気のある人から潰れていってしまう気がするのです。

学校現場を変えるには、人事や学校教育の制度の根幹から変えないといけない。それには国会議員になるか、
知事になるかくらいのポジションをとらないと無理であろうということも分かりました。

では今、市議会議員として自分にできることは何かを考えました。まずは、学校現場を応援すること。
頑張っている先生がばてないようにエールを送ることが大切です。「教育は人なり」良い人材が現場にいなければ、どんないい制度を作っても子供たちは輝きません。
原田氏の「教師塾」などの取り組みがこのエールにあたるのだと思います。

その次は、「家庭や地域」の教育力を取り戻すことです。これは難しい。非常に難しい。しかし、
これを考えるのが教育を変えると約束した自分の務めであろうと想いを定め、全国の様々な取り組みを調べ、現地に行き、
いろいろな人と話して勉強しています。

その中で、「親学」に出会いました。「親が変われば子供が変わる」。子供は親の背中を見て育ちます。
親の背中がゆがんでいたら子供も歪んでしまいます。子供に問題があると考えておられる方は、
まずは自分を見つめなおすことが大切だと学びました。親学アドバイザーの資格も取り、市民の皆さんと一緒に親学の普及に努めていく所存です。

次に注目していたのは「大人の寺子屋」これも理念は親学と一緒です。
親学が子育てに特化しているのに比べ、こちらは大人が「人生哲学」を持たねばならないというもので、より高度なことを親に求めていきます。

これら二つの取り組みなどを組み合わせていけば、家庭の教育力は改善するでしょう。しかし、
これは政治主導でできることではないので、やはり情熱を持った民間の先導者が必要です。

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そして、今日の本題「地域力の向上」です。先日から、秋のお祭りや運動会に参加していますが、
こうした行事がしっかりしていて参加率が高い地域は、問題ありません。問題はそうしたものがないようなところです。

何かそうした「地域力」をたかめる方法はないかずっと考えていました。橋下知事は、
学校の芝生化とその管理維持で地域の交流や団結を深めようとしておられます。確かに良い取り組みだと思うのですが、
なかなか府民にイメージが伝わりにくいようです。

そんな中、私が慶応大学の岸教授の紹介で出会ったのが、タイトルにある現代版組踊「肝高の阿麻和利」の舞台です。

10年前、一人の青年が「教育で地域を、文化で産業を、教育と地域と文化で『おきなわ』をおこす!」と志をたて、
まずは子供の居場所を作ろうと、中高生を集めて始めた舞台が現代版組踊「肝高の阿麻和利」です。(肝高とは沖縄の言葉で「志高き生き方」
という意味で、阿麻和利とは沖縄の勝連の最後の王様の名前です。)

演技はもちろん、音楽やバンド、演出なども子供たちがこなします。そしてその完成した舞台で子供たちは元気になり、子供たちの情熱は大人を巻き込み、大人が変わり始めるとマチが元気になり、
人と人との交流が始まりました。

 沖縄の小さな町で起こった奇跡が少しずつ全国に広がろうとしています。
そんな奇跡に触れた私は、『これが地域力の再生』だと確信しました。

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5年ほど前、沖縄の勝連を訪れた大阪狭山市の子供たちは、現地のメンバーと交流し自分たちもやってみたいと思い立ち、
地域の大人の方々の力を借りて、オリジナルの舞台を作り上げました。

私が、始めてみたのは大阪狭山市の子供たちの練習風景(20年秋)、そして21年春の本番舞台そこでもかなり感動したのですが、
こんな舞台を作るきっかけを与えた人間はどこにいるんだということで、21年秋、本家の沖縄の舞台とその裏側を視察してきました。

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朝、勝連につくと横浜の公立高校の生徒が修学旅行で、アマワリのメンバーと交流しに来ていました。
練習の風景を少し見ただけでもその完成度の高さに、横浜の子供たちはかなり押されていました。
その後の意見交換会も見ていて非常に微笑ましいものでした。

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そのあと舞台に集合し、踊りを教えてもらった横浜の高校生が舞台で披露。その後アマワリメンバーが本番前の踊りを披露。
その差は歴然たるもの。横浜の高校生は舞台前に観客の前で踊ることになり、
レギュラーの踊りを見てあせった高校生は昼食の間を惜しんで必死に練習です。

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昼一番、1回目の講演が終わるとメンバー全員でお客さんの送り出しです。これも迫力がありました。
彼らのつけている衣装はすべて手作り、親御さんが作ってくれたようです。

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チケットきりや、グッズの販売はすべて子供たちをサポートする地域の大人の方々や保護者の皆さんがやってくださります。

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講演は一日二回。休憩を挟んで3時間にも及ぶ見ごたえのある舞台です。2回目の送り出しは台風が去ったので、
外の芝生でダンスと歌の豪勢なものでした。

舞台は、勝連の王の人生を描いたもの。地域の英雄の物語を演じることで子供たちは地域に誇りを見出していました。

また、あんな輝いた目をした子供の集団を見たのは久しぶりです。喜びと自信と感謝の気持ち、それが溢れる舞台は、鳥肌が立ち、
涙が出そうになります。

演出家:平田太一さんの著書『キムタカ』

キムタカ 舞台が元気を運んでくる感動体験夢舞台

引用:「子供の舞台」と馬鹿にすることなかれ!

文化とは、心を揺さぶるもの。観るものも、演じるものも、自然と涙があふれてくる閉幕が降

りる瞬間の、誰もが主人公になるそのとき!涙を流すほどの達成感が豊かな心をつくり、舞台

で感じる感動体験が「人づくりの種」となるのだ。

HP: http://amawari.com/index.html

子供たちへのインタビュー

アマワリの舞台に立って変わったことは?

・自分の活動を理解して、週2回自分を送り迎えしてくれる親に感謝できるようになり、親子のコミュニケーションが生まれた。

・友達の大切さが分かりました。皆で協力してやることの大切さも。

・アマワリの生き様を学ぶことで、自分たちの存在を考え直しました。地域のために何ができるかを考えるようになった。

平田さんへのインタビュー

この舞台をつくった成果は?

いろいろありますが、一番は子供たちが町のことを考えるようになってくれたこと。
アマワリの卒業生が今後地域や進学先でどんな活動をしてくれるのか。壮大な実験です。彼らに期待しています。

今回の視察で報告したいことは山ほどあるのですが、言葉では書き表せない学びがありました。

 是非この舞台を吹田の子供や保護者、教育関係者に見ていただきたい。子供がこんなにできるんだ!
こんなに輝けるんだということを肌で感じてもらいたい。そして自分たちも出来るという自信をつけてもらいたい。

 この舞台を皆さんに見てもらうことが、「吹田の教育を変える」大きな一歩になる。
そんな直感を持っています。吹田公演を実現させてみたい。

 みなさん協力お願いします。

 

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